シャイヨー宮の見晴台は、実は、「人権広場」　みゅうパリブログ｜オプショナルツアー・現地ツアーの[みゅう]

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シャイヨー宮の見晴台は、実は、「人権広場」

2020-09-28

パリ観光の定番中の定番といえば、シャイヨー宮にあるこの展望台広場。

エッフェル塔が、パリで最もよく見える場所です。

　

世界中からの観光客が、この場所にきて、記念写真をとったり、

民族衣装で、祭事をやったり、

ウェディングフォトなども行っています。

ここに来たら、エッフェル塔しか見ないのですが、ぜひ、次回行ったときは、足元もご覧ください！

よく見ると色々な文字が刻んであります。

まず、広場の入り口、エッフェル塔を目の前にしながら、下の記載を見ると、

「人間は生まれながらにして自由であり、平等である」

1789年人間と市民の権利の宣言第1条

フランソワミッテラン大統領は、1985年、シャイヨー広場に、人権広場という名前をつけた。」

とあります。

そう、ここは、「人権広場」という別名があるのです。

世界人権宣言が採択されたのは、現在の劇場になっているシャイヨー宮の大広間。

その大広間は、このエッフェル塔を目の前に見ている、私たちの足元にあります。

1948年、シャイヨー宮は、国際連合のオフィスとして使われていました。

パリで最もエッフェル塔がきれいに見れる広場は、1948年、国際連合が、世界人権宣言をした場所なのです。

そこでされた宣言、第一条はあまりにも有名です：

「人間は生まれながらにして自由であり、尊厳と権利において平等である。すべての人間は、理性と良心を持ち、友愛の精神で互いにふるまわなければならない」（著者拙訳）

Tous les êtres humains naissent libres et égaux en dignité et en droits. Ils sont doués de raison et de conscience et doivent agir les uns envers les autres dans un esprit de fraternité. （原文）

それ以外にも、たくさん、記載があります。

「報道という職務のために命をなくしたたジャーナリストに捧ぐ。

考え方、意見を伝達することは、人間の権利の中でももっとも重要なもののひとつである。

1789年人間と市民の権利の宣言第11条

「2016年、12月10日

国民は、第二次世界大戦の30万人の犠牲者にオマージュをささげる

そのうちの4万5千人は、精神的、身体的な障害を持ったため、受け入れ施設でぞんざいに扱われ、飢餓により亡くなった。

彼らの手記は、人権をより尊重する社会の構築を呼びかけている。博愛の精神で、個々の人権を見守らなければならない。」

「1987年 10月17日

あらゆる国の人間と市民の権利を守る人々がここに集まり、

飢餓、無知、暴力の犠牲者にオマージュをささげた。

彼らは、悲惨な状況は宿命ではないと確信をもって主張し、

悲惨な状況を世界からなくすよう戦う人々と連帯することを宣言した。

人々が悲惨な状況で生きざる得ない場所では、人権は犯されている。

人権を尊重させるために団結するのは、神聖な義務である。

ジョゼフ・ウレザンスキ

また、1987年10月17日、ウレザンスキの呼びかけにより、飢餓、無知および暴力の犠牲者にオマージュを捧げるために世界各国から10万人がシャイヨ宮の人権広場に集まり、この結果国際連合により、「貧困撲滅のための国際デー」が制定された。」

などなど。

ここで、エッフェル塔を眺めるとき、実はわれわれの足元では非常に重要な人類の宣言へのオマージュがされているのです。

地面がなければ、ここでエッフェル塔を眺められないように、

基本的人権が保障されなければ、我々の生活は成立しないでしょう。

しかし、ここにくる方が、人権宣言の記載に気が付かないように、

普通の生活を送っている私たちが人権のことを考えることはありません。

ぜひここで、エッフェル塔を眺めるときは、人権の大切さと貴重さを思い出していただけると嬉しいです。

世界に平和を！

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