ゴッホ ≪タンギー爺さん≫のお店 みゅうパリ ブログ記事ページ

みゅうパリ ブログ

<< 前のページ 次のページ >>

    ゴッホ ≪タンギー爺さん≫のお店


    2021-04-05

  • この絵画、どこかで見たことありませんか。

     

    作者は、ひまわりで有名な、ヴィンセント・ファン・ゴッホ。

    オランダ出身の画家ですが、弟のテオがパリで雇われ画商をやっていた縁もあって、19世紀の終わりにパリ、モンマルトルにきています。

    当時のモンマルトルといえば、まさに美術史の中心となっている場所でもあり、

    ロートレック、ゴーギャン、セザンヌ、スーラ、

    などが活躍していた場所です。

     

    さて、モンマルトルに着いたゴッホは、印象派を発見し、いろどりゆたかな色彩を学んでいきます。

    かれは、思いがけず、当時の最先端のアートシーンに触れることができたのです。

    それまでの、ゴッホの絵画を見えみると、力強さは感じる一方で、色彩にかんしてはモノトーンである印象を受けます。

    パリに来る直前に描いたゴッホの傑作「ジャガイモを食べる人々」

    これも、魅力の一つでありますが、私たちがゴッホで想像するような色鮮やかさは、まだありません。

    彼の絵画は、印象派にふれて、色を学ぶ。ゴッホの色彩の研究が始まります。口で言うのは簡単ですが、ゴッホは命を削るようにして、色彩と格闘していきます。

     

    さて、色彩と格闘するには、絵具が必要です。

    それこそ、激しい性格のゴッホは、テューブ入り絵具をそのままキャンパスにだして、筆のかわりにテューブで絵具を塗っていたという話も残っているぐらいです。

    そんな絵具使いが激しいゴッホは、毎日のように画材屋に行く必要がありました。

    彼が毎日かよっていた画材屋こそ、人のいいタンギー爺さんといわる人物のやっている場所で、当時の貧乏画家が集まる場所だったのです。

    とにかく、画材が買えない若い画家に、付けで絵具を販売したり、自分の描いた絵画とブツブツ交換をする。

    物々交換をした筆頭に、あのセザンヌがいて、この小さな画材屋は、セザンヌの絵画であふれていたといいます。

     

    さて、そのような背景で、ゴッホは、タンギー爺さんと仲良くなり、この肖像画を描くことになりました。

     

    それが冒頭に紹介した絵画。

    現在は、ロダン美術館所蔵です。

    ジャガイモを食べる人々とくらべると、まったく違いますよね。

    これくらいの衝撃を印象派は、ゴッホに与え、ゴッホは、苦しみながらも、自分の色彩を学んでいったのです。

    ***

    そのタンギー爺さんの画材屋は、現在はなくなってしまいましたが、ちゃんと記念パネルが残っています。

    まずは、サンジョルジュの地下鉄へ。

    歩いていると、タンギー爺さんのカフェなるものも!

    現在は、コロナで閉鎖中。。。

     

    そして、ここがそのパネルの場所。

    クローゼル通り14番地。

    ゴッホを始め、セザンヌやルノワールが来ていたと書いてあります。

    モンマルトルの近くのなので、散策のついでにどうぞ!

     

     


<< 前のページ ブログ記事一覧へ 次のページ >>

最新記事