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パリという大都会で、おいしい湧き水があり、近隣住民が湧き水を汲みに来ている、と言ったら、驚きませんか?
パリと言っても、ひっそりとした、隠れた場所にあるのでしょ?と思いきや、まったくそのようなことはなく、車がビュンビュン通る街のど真ん中ににあります。
それがここ、ポール・ヴェルレーヌ広場という場所にあります。
湧き水の場所に掲げている看板によると:
「1863年、6月19日、当時のセーヌ県知事のオスマンは、Butte aux Cailles(ビュット=オー=カイユ、パリ13区にある界隈)に井戸を掘ることを許可した。ビエーヴル川(当時流れていたセーヌ川の支流のこと)の水量を上げ、13区に住む住民の水を供給するためである。
この計画は、当初、井戸と川を接続させる予定であった。
パリコミューン(1871年に起きたパリ労働者の武装蜂起事件のこと)の際、一度採掘は中断され、その後、1892年に再開。1904年には、地下水の層582mにまで達した。
ビエーヴル川との接続する計画は廃止され、1924年に市民プールが作られた。
これは、パリ市民にシャワーと入浴を提供することにもなり、当時パリ市民たちにまだ知られていなかった衛生観念を提供することとなった。
当初の採掘は困難を極めたため、新しい仕方の採掘が試みられた。
井戸の深さは610mまで達し、アルビア層(1億50万年前の地層)の水は、現代の汚染を一切受けていない。
この水飲み場では、ピュアーな源泉が提供されている。」
すごいことですね!
1億50万年前の地層の水が、無料で汲めてしまうなんて!
ここの水汲み場には、ペットボトルをもった人達が頻繁に来ています。
中には、大量のタンクをもってやってくる人も。
あるテレビ番組では、この近くのパン屋さんは、この水を使ってパンを作っているということを紹介していました。
私も、飲んでみましたが、冷たくておいしい!
もともとは、川の水量を増やすために採掘がはじまった井戸が、現在ではパリ13区の住民に親しまれている泉だなんて、歴史と生活が交わる現場って面白いですね。
この場所を散策する際は、空のペットボトルを忘れずに!
パリ13区は面白いことがいっぱい!
渦
La place Paul-Verlaine Paris 75013
パリ13区のおいしい湧き水 !!
2020-09-21
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