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    荘厳、歴代のフランス王・王妃が眠る、サン・ドニ大聖堂


    2019-09-12

  • パリの北郊外の街、サン=ドニ(Saint Denis)。現在は治安が悪いと言われることが多い地域となっていますが、ここに、フランスの歴代君主が眠る、サン・ドニ大聖堂(Basilique Cathédrale Saint-Denis)があります。

     

    この「フランス王家の墓所」には、10世紀から1789年までのフランス王のうち4人を除いた全員、フランク王国(5世紀)の初代王クローヴィスから、42人の王、32人の王妃、63人の王太子および王女が埋葬されています。

     

    ゴシック建築の大聖堂に入って圧倒されるステンドグラスの美しさ。光がたくさん入る晴れた日には眩しい程です。 

     

    特に美しい北のバラ窓ステンドグラス。ずーっと眺めていたくなります。

     

    ルイ16世とマリー・アントワネットが祈をささげる像。

     

    マリー・アントワネットのドレスの柔らかなレースの質感。すごい繊細です。

     

    マリー・アントワネットと ルイ16世(献花がある方)が並んで眠る墓。ギロチン刑にあった二人ははじめはサン・ドニ大聖堂には葬られず、マドレーヌ墓地(現在は、贖罪礼拝堂)に葬られました。その後、王政が復古し、ルイ18世の命により掘り出され、1815年に、ここ、サン・ドニ大聖堂へ移葬されました。

     

    お墓の上の大理石の横臥像。王の足元には権力の象徴である「獅子」が、王妃の方は、忠誠を表す「犬」がいることが多いです。王妃の足元でじゃれあう犬がなんだか可愛らしいですね。

     

    枕をやさしく支える天使たち。。ほのぼの。。

     

    こちらが、フランスの守護聖人、サン・ドニ(聖ドニ、Saint Denis)。聖ドニは、モンマルトルの丘で斬首刑になりましたが、すぐには息絶えず、自分の首を拾い、説教をしながら数キロメートル歩いたそうです。そして、息絶えた場所が、今のサン・ドニにあたり、そこに建てられたのがこのサン・ドニ大聖堂ということになっています。すごい逸話ですよね。この逸話を聞いてから、ずっと心に残っていて、いつか訪れたいと思っていましたが、やっと来ることができました。。。近くて遠いサン・ドニ。。

    パリのモンマルトルの名前も、古フランス語で、「殉教者の山」という意味で、サン・ドニの殉教にちなんで名づけられたという説があります。

     

    ステンドグラスを間近に見られるコーナーもあります。なんて美しい。。 

     

    太陽が入る角度で、ステンドグラスの神々しい色が床にちりばめられます。 

     

    昔は、左側にも塔がありましたが、1837年に落雷によって崩落してしまい現在こちらの姿になっています。 

    フジタ礼拝堂のフレスコ画には、両方の塔を有するサン・ドニ大聖堂がランス大聖堂と並んで描かれています。

    サン・ドニ大聖堂(Basilique Cathédrale Saint-Denis)
    1 Rue de la Légion d'Honneur, 93200 Saint-Denis

    メトロ13番線「Basilique de Saint-Denis」駅下車徒歩3分

     

    (桃)

    フジタ礼拝堂での両方の塔があるサン・ドニ大聖堂をぜひ。(フジタ礼拝堂立ち寄りは9月末まで)

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