-
パリの町じゅうにケバブ屋はあります。味は似たり寄ったりなんですが、ここはうまいなー、という店がたまにあります。
肉がぷりぷりで、いい感じにスパイスが利いていたり、フライドポテトがいつ頼んでも、カリカリの揚げたてだったり。
そういう店をみつけると、つい通ってしまって、常連になったりします。
実は、個人的に、パリ1番かな、と思うケバブ屋がありまして、以前良く通っていました。
最近行っていませんでしたが、久しぶりに近くに行く用事があったので、寄ってみました。
最寄駅は、クリシー広場(PLACE DE CLICHY)
こんな銅像が建っている広場。
そこから、延びているクリシー大通り(AVENUE DE CLICHY)にお店があります。
「お、カフェ・ゲルボアがあった場所か!」
と思われた方。かなりのパリ通ですね。
カフェ・ゲルボアは、マネ、ロートレック、ドガなどの印象派画家や、小説家ゾラなどのたまり場だった場所です。ここで、新しい芸術と文学の熱い話が議論されていたんですね。
後に「第一回印象派展」と呼ばれる1874年(いやな予感、と覚えるといい、というのは敬愛する美術史家西岡文彦氏の談)の展覧会の計画がたてられたのも、このカフェだといいます。
残念ながら、9, avenue de Clichyに在ったはずのカフェ・ゲルボアは今はありません。今は普通の服屋になってしまっています。
印象派好きであれば、ぜひ訪れてみたい場所です。カフェはありませんが、うまいケバブ屋がある、ということで、本題に戻ります。
MAC DONER
というのがその店の名前。かつてのカフェ・ゲルボアの道を挟んだ真向かいです。
かつては、地上階だけだった汚いケバブ屋だったのですが、久しぶりに行ってみると、地下も買い取ったようで、こぎれいなレストランになっていました。店員のやる気がないのは、今も一緒で、オーナーがいないときは、店員が堂々と客席に座り、スマホで動画見てるようなところです。
でも、不思議に、ケバブはうまいんですよね。
ここでいつも食べるのは、アダナケバブというもので、羊のひき肉を長細い形に固めたものです。どこのケバブにも、アダナケバブがありますが、ここのは、スパイスが絶妙で、本当にうまい。
肉の間においてある、ピーマンみたいなものは、唐辛子のグリルで、これはカウンターでリクエストするとつけてくれます。かなり辛いのですが、病み付きになるたべものです。
かつては、プラスティックのプレートの上に、学食で使うような皿だったのですが、いまでは生意気に、木のしゃれたプレートに乗ってきます。
隣のおじさんは、ミックスグリルといって、チキン、アダナケバブ、普通のケバブなどがてんこ盛りのプレートを食べていました。おいしそうだったけど、絶対に食べきれない。
アダナケバブプレートの料金は、14EUR50。
決して高くはありませんが、こぎれいなレストランに変貌してしまったせいで、以前に比べ料金が4ユーロほど上がってしまいました。個人的には、汚い店で、安い価格ほうがよかったのですが、まあ、しょうがない。
皆様もぜひ、パリのお気に入りケバブ見つけてください。
渦
MACDONER GRILL
14 Avenue de Clichy, 75018 Paris
年中無休
個人的におすすめケバブ屋 MAC DONER @クリシー大通り
2019-06-17
最新記事