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皆様にとって、フランスのイメージって何ですか?
エルメス、ルイヴュトンを代表とする、ブランドの国?
ミシュラン星付きのレストラン、あるいは、チーズ、生ハムを代表とする、美食の国?
ルーブル、オルセーを代表とする、芸術の国?
恐らく、100人いたら、100通りのフランスのイメージがあると思います。
ブランド、美食、芸術、それのどれも本当のフランスです。
そして、そのさまざまなフランスを支えている人がいます。
それが職人さん達です。
エルメスの高級カバンを手縫いする皮職人。
モッツァレラチーズを作る、チーズ職人。
伝統カフェボールを作る、陶工、などなど。
彼らの仕事にもっと注目して、興味のある人とアトリエという形でつなぎ、新しい出会いを作る。そして、彼らの仕事を再評価する。
そんなサイトが、WECANDOOです。
サイトでは、さまざまなアトリエでのワークショップが提案されており、全部で300以上の種類があります。
カテゴリーもたくさんあり、皮製品、木、金銀細工、陶器、ガラス、、、などなど、あらゆる分野にわたっています。
1つのアトリエに参加すると、担当職人による手ほどきと、自分で作った簡単な製品をもって帰ることができます。
例えば、「皮の手提げカバンのアトリエ」では、3時間半の手ほどき+材料費で一人175ユーロ。175ユーロで自分だけの手縫いカバンが手に入り、さらに、本物の職人さんに技術をおしえてもらえる、というわけです。
今回は、WECANDOOのコンセプトを伺い、皮職人のアトリエに伺いました。
WECANDOOのコンセプトを説明してくれた、代表の一人、エドアールさん。
今回、担当してくれた職人さんは、カロリーヌさん。
30歳までは学校の先生で、フランス語を教えていたそうですが、革製品の仕事にあこがれて、専門学校に入りなおしたそうです。
学校で手縫いのすばらしさに感動し、その後手縫いの革製品を唯一生産しているエルメスの工房!で働いていたそうです。
今でも、不定期講師としてエルメスに教えに行ったりしているとのこと。
現在は、1年半ほどまえから、自分のアトリエでデザイン、革製品製作、リフォーム、修復などをしています。
そして、アトリエでWECANDOOを介して訪れる人たちに、手縫い入門と小物作りを教えています。
本来であれば、3-4時間のワークショップですが、この日体験したのは、そのごく一部。
1)麻糸に蝋を塗り、糸の両端に針をつける
これが結構難しい。留めだまの作り方が特殊で難しいのです。糸を一旦ほぐして、その中に針を入れて、、、ちょっとやっただけだと、忘れてしまいますね。
2)そして、既に穴の開いている皮2枚を両端に針の付いている麻糸で縫う
巨大なコンパスのようなもので皮を挟み、両側に針の付いた糸で縫っていきますが、まっすぐに縫うのだけでも結構大変。
時間がかかって、「立ったこれだけしかすすんでいないの?」という思い。
職人さんのすごさと、製品にかかる手間、時間を実感します。
このWECANDOOの代表の一人、エドアールさんによると、この職人さんの技術のすごさと、製品にかかる手間、時間をもっとみんなに感じて欲しいというのが出発点だったそうです。
そして、それを実感したら、なぜ職人が作った製品がその値段なのかも分かってもらえるだろうと。
フランス職人と製品の再評価。サイトを通じて、すばらしい活動を行っていますね。
エドアールさんによると、初めは、参加してくれる職人の扉をたたき、一人一人話をして、アトリエをくみたてていったそうですが、今では、1日に10通ほどのメールが職人さん達から参加したいと届くんだそうです。
これ、全く同じこと、日本の職人さん達でできそうですよ。
すでにあのかもしれませんが。
職人の国、日本。もっとたくさん、このようなサイト増えてくれるといいです。
フランスの真髄に触れたい方、ぜひ。
残念ながら、アトリエは、フランス語か英語のみです。
簡単な通訳だけお願いしたい、という方は、[みゅう]までご連絡ください。
渦
フランスの職人達のアトリエ体験ができる、WECANDOO 皮職人編
2019-02-25
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