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アルザス地方の名物のひとつに、「タルト・ブランべ」というピザに似た食べ物があります。
タルト・フランベは、サワークリームをぬった薄い生地にベーコン、薄く切った玉ねぎをのせて、かまどで焼いたものです。
この食べ物がアルザス名物になったのには、歴史的な理由があります。かつて農民達は自分でパンを焼いていました。当時は温度計がありませんでしたので、適温になったかを確認するため薄い生地を試し焼きしました。
かまどの真っ赤になった炭をわきにどけて、薄い生地(タルト)を入れると、炭からから出る炎(フラム)でタルトがこんがりと焼きあがります(フランベ)。これが、タルト・フランベです。
タルト・フランベの評判は昔から絶大なものがありました。タルト・フランベは使用人から領主まで、そこではたく人すべてを一つにつなぐたべものでした。かまどから取り出すためのスコップの上に乗ったタルト・フランベを、そのままカッターで小さく切って直接手で食べるのが伝統スタイルだそうです。
アルザスの古き良き伝統をそのままレストランで展開しているのが、このチェーン、Flam’sです。
基本的には、食べ放題メニューです。
一番ベースの10ユーロメニューは、伝統レシピというもっともスタンダードなタルト・ブランべ4つが食べ放題になります。もうちょっと高いコースだと、前菜かデザートがついたり、トッピングがより豊かなタルト・ブランべを注文できるようになります。
今回は、一番ベースの10ユーロメニューを頼みました。ちなみに、食べ放題メニューを頼むときは、1テーブルの全員が同じコースを頼む必要があります。みんなで一緒に食べる、という伝統的コンセプトがここでも生きています。
お昼時にいったので、店はほぼ満席。
スタンダードなタルト・ブランべ4つは以下の通り:
最もスタンダードなトラディッション。サワークリームがベースの玉ねぎ、ベーコンです。
テーブルにタルト・ブランべが運ばれた時点で、次の味を頼んでおきます。完全に完食すると、次のタルトを持って来てくれる、という仕組みです。
2つ目は、フレッシュ・マッシュルーム。サワークリームがベースの玉ねぎ、ベーコン、そして、フレッシュ・マッシュルームが乗っています。
トラディッションにチーズがかかった、グラチネ
そして、最後がフレッシュ・マッシュルームにチーズのかかった、フレッシュ・マッシュルーム・グラチネです。
味は、クリスピーピザといった感じ。とってもおいしく、手が進む!
ただし、結構お腹にきます。特に、グラチネ、あたりが結構どっしり来ますね。
せっかくなので、デザートも食べました。
バナナとチョコ、
林檎とシナモンなど、
甘いタルト・ブランべです。かなり満腹でしたが、きっちりとお腹に収まりました。
このお店は、Eric Senet と Franck Riehmの2人で立ち上げたそうです。ビジネススクールを卒業した後、DANONEに就職しますが、そこで経験を積みながら、10年間この店の構想を練り続けたのだそうです。1990年、ストラスブールに一号店を開店。すぐさま軌道にのって、3年後には、リールに2号店。今では、フランス全土に14店舗を展開しています。
リーズナブルな価格で、お腹いっぱいになります。フランス来てピザを食べたくなったら、ぜひ、このアルザス名物をお試しあれ!
ブログの写真はSt Lazare駅の近く、以下の支店です。
Flam's St Lazare
101 sur Saint Lazare,
75009 Paris
渦
アルザス名物 食べ放題 Flam’s
2018-11-12
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