南仏、ミディピレネーの最も美しい村のひとつ「コンク村」 みゅうパリ ブログ記事ページ

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    南仏、ミディピレネーの最も美しい村のひとつ「コンク村」


    2016-07-11

  • 山のなかに突然現れる村、ミディピレネー地方のアヴェロン県に位置するコンク村は、スペインの「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」へ続く、巡礼路「ル・ピュイの道」の一部として、世界遺産に登録されています。

    それだけだけではなく、「フランスの最も美しい村」に選出されたり、「フランス人が選らぶ最も行きたい村」と言う番組では、2013年に堂々の5位入賞をはたすなど、フランス人にも人気のある村です。


    コンクは、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路のなかでも、最も重要な聖地とみなされており、巡礼者たちは、ここで祈りを捧げ、さらに、西へと歩いていきます。巡礼者であれば、村の中心にある修道院で一晩宿を取ることもできます。宿舎には、二段ベッドが多数並んでいて、もちろん相部屋。夜には耳栓が欠かせません。

     

    村の見所は、修道院の正面入口の上にある 「最後の審判」。
    ロマネスク彫刻のなかでも最も重要な傑作のひとつで、テーマは最後の審判。キリストが再び降臨し、すべての魂を天国と地獄に分ける、というおなじみの図像があります。


    左側は地獄の図になっており、さまざまな責め苦が!美術史を学ぶ学生であれば、必ず教科書で見るおなじみのタンパンです。

    こちらは、コンクの宝物。聖フォアの聖遺物です。木製の上から金箔によって装飾されており、後世にさまざまな宝石が付け加えられました。この宝物をみるのは、有料なので注意。こちらも、西洋美術史の学生にはおなじみ。

     

    街を歩いているだけでも、中世にタイムスリップしてしまったような感覚になる、不思議な村です。
    というのは、ここコンクに来るためには、車で来るか、あるいは巡礼者として歩いてくるか(!)しかありません。
    バスもありますが、最寄街のロデズ(Rodez)からコンク(Conques)行きのバスは月~金曜 1日1本(祝日は運休)という、アクセスの悪さ。コンクからロデズ行きバスは、月~金曜 1日1本(祭日は運休)。

     

    アクセスが悪いからこそ、中世の姿がそのまま残っている、幻想的な村であり続けているのかもしれません。

    (渦)


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