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パリの観光地から少し外れたところに、カモンド美術館があります。
ここは17、18世紀の調度品がきれいに保管されていて家具好きにはたまらない美術館です。
ユダヤ人銀行家のモイズ・ド・カモンド伯爵は両親から邸宅を受け継ぐと、趣味である美術品を集め、彼好みの邸宅へと作り変えました。
ベルサイユのプチトリアノンを模倣して作られており、また、部屋からはモンソー公園が眺められる設計です。
この美術館の面白いところは、実際住んでいた跡が見学でき、鍋の充実しているオーブン付きのキッチン、バスルーム、応接間・・・
こちらは一番大きなダイニングルーム。
大富豪の家に招かれたかのような感覚になる(ありえないですが)、お皿などが当時のまま配置されています。素敵!
18世紀からある机。なんとスライド式の木のカバーがついています。
9ユーロと、入館料は少し高めですが、日本語の無料オーディオガイドがあります。
ゆったりとした書斎。
オーディオガイドで歴史的な説明をとても詳しく聞くことができるので、じっくり見学し、大体2~3時間くらいかかるでしょうか。解説を聞くと、一つ一つがまさに逸品だということがより一層わかり、面白いです。
プライベートルーム。ピンクのカウチがとっても素敵。
また、モイズには息子と娘がいました。息子は、第一次世界大戦で戦死します。モイズの遺言により、モイズの死後、邸宅はフランスに寄付されます。
その際、息子の名「ニッシム」をとって、ニッシム・カモンド美術館と呼ぶよう託したのです。
さらにその後、娘は第二次世界大戦中にアウシュビッツ収容所にてなくなりました。
煌びやかな邸宅とは裏腹に、悲劇的な末路をたどったカモンド家に心が痛みます。
彼らの人生や歴史と共に見学していただきたい、オススメの美術館です。
最寄りのメトロはVILLIER(ビリエ)ですが、市バスが近くて分かりやすいです。
94番線に乗り、Ruysdael-Parc Monceauで降りて、徒歩5分。
Nn
Musée Nissim-de-Camondo
63, rue de Monceau, 75008 Paris, France
まるで宮殿に来たかのよう・・カモンド美術館
2015-04-24
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