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工事中に立つバーケードは、特に街中では歩行者や車から守るために大切な存在です。
日本ではいかにも工事中!といった感じで、白塗りのバーケードに黄色いヘルメットをかぶった作業員のイラストや、子供が喜ぶようなかわいらしい動物の絵が描かれていたりしますよね。
一方ヨーロッパでは、バリケードはだまし絵のように街に溶け込んでいます。
全体的にマットな質感で、バリケードの大きさを最大限に活かした絵、主に建物の絵が描かれています。公園なら草木が描かれていたりもします。
こちらはブリュッセルのグランプラス。
こちらはパリのヴァンドーム広場。
ちゃんと見ないと、どこからが本物でどこからがバーケードなのか、見分けがつきにくいほどのクオリティーです。
景観を壊さないという意味も込められていますし、なんとも合理的です。
合理的で、かつアーティスティックなのがこちら。
パリ5区にあるパンテオン。
地下にあるクリプト(墓所)にはヴォルテール、ジャン・ジャック・ルソー、ヴィクトル・ユゴーやキュリー夫人をはじめ、フランスに功績を残した70人以上の文化人が眠っています。
そんなパンテオン、今年の1月より修復工事が開始されています。
約10年に及ぶ大規模な修復工事なのだとか。
ドームは、グラフィティ・アーティスト、JR(ジェイアール)氏が8 ヵ月以上の準備と研究を重ねて作り上げたキャンバスで覆われています。
一般人のポートレートを集めたアートです。
散歩中、だまし絵(バーケード)がないか探しながら歩くと楽しいですよ。
(SI)
工事中も景観に気を使っています。
2014-10-23
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