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    アヴィニョン芸術週間を訪ねて


    2020-11-23

  • 新型コロナウイルスが猛威を奮っているフランスでは懸念されていた2度目のロックダウンに10月末より突入しました
    そんな中、南フランスのアヴィニョンでは前日まで芸術週間が開催され、上演作のひとつ Andromaque à l'infini (アンドロマックは永遠に)を鑑賞する機会がありました。


    アヴィニョン芸術週間は、7月に開催されるはずだった伝統のアヴィニョン演劇祭が大幅に規模を縮小し、感染防止策を取りながら、演劇の灯を消すまいと実施されたものです。
    この作品は、17世紀フランスの劇作家ラシーヌの悲劇アンドロマックをもとに
    出演者のうち3名がそれぞれ一人二役をこなし、しかも異なる役柄を上演日ごとに日替りで演じていくという大胆な試みでした。

    実に総数1648に及ぶ膨大なセリフを完全にマスターして本番に臨み、さしたる音響も照明も衣装も無く、役者の演技力のみが試される舞台でした。


    アヴィニョン、ストラスブール等各地で25回の上演が決まっていたのですが、ロックダウンのためこの日で打ち切りになってしまったそうです。
    出演者が衣装も無く果たしてどう演じ分けるのか、興味深かったところ、髪型を変えての熱演でした。

    会場はアヴィニョン郊外にある文化センター。



    翌日からはロックダウンで外出制限がなされ、カフェ、レストラン、商店が閉まり、普段は活気のあるアヴィニョン市街の中心時計台広場もこのとおり人影もまばら。スーパーマーケットは営業していたので昼食の買い出しをしてホテルの屋上テラスで済ませました。



    ユネスコ世界遺産に登録されているアヴィニョン教皇庁の建物は青空に映えています。



    公園散策は許されていたので、教皇庁裏手丘の上の公園で眺望を楽しみました


    有名なサンベネゼ橋も眼下。豊富な水量を誇るローヌ川の河岸の樹木には秋ならではの黄葉もところどころ見ることができました。まさに、一幅の絵のような永遠の光景でした。

    (香)


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