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パリでは悲惨な事件が起こり、気が沈む中ですが、フランスにはこんなに素晴らしいところがあるので、是非紹介したくアップいたします!ロワールにかかる、船が通る橋をご存知ですか。19世紀の終わりに作られたブリアールの運河橋を紹介します。
このブリアールの運河橋は、エッフェル塔を手掛けたギュスターブ・エッフェルによって作られたことで有名です。ロワール川とセーヌ川をつなぐための運河として建築されました。
14の支柱に支えられ、幅6メートルの鉄橋がロワール川をまたぐようにかかっています。
そして、その橋の上は運河になっており、その両端には街頭のついた歩道が整備されています。今現在も、多くの遊覧船がこの運河橋を渡って、観光客を楽しませています。
橋の正面の柱は、船をモチーフにした装飾がされています。
このブリアールの運河橋ができる前は、ロワール川を渡るためにブリアールより約1キロ程上流にあった場所までいかねばならず、この場所でロワールを渡る際に増水、氾濫をはじめとする多くの不測の事態に悩まされていました。それらの問題を解決するために、この運河橋がつくられました。
この橋は、2人のエンジニアによって考案され、橋の建築を請け負ったのがエッフェルでした。今では、歴史的建造物に指定されています。
記念プレートには、下から2番目にEIFFELの名が見えます。
ギュスターブ・エッフェル、といえばエッフェル塔で有名ですが、彼はもともとは鉄を使った建築のスペシャリストでした。彼が生まれたのは、1832年。フランス全土に鉄道網が広がり始める時代です。
大学で化学を専攻していましたが、これからの時代を見据え、彼が選んだのは鉄道建設会社でした。建築技術者としてのキャリアを積んだ後、独立。独立後は万博の展示場、駅舎ホール、チャペル構造、ガス工場、鉄道高架橋、可搬橋や可動橋、天文台の丸天井など多種の鉄骨造に携わります。
1887年には、パリ万博博覧会のモニュメントとしてのエッフェル塔でコンペティションを制します。エッフェル塔は、鉄橋がそのまま上に建ったような構造になっていますね。鉄を専門とした建築技術者ならではの発想です。
当時、建築の骨組みに使われていた鉄は、化粧素材によって隠されることがおおかったのですが、鉄とそのフォルム自体がもつ力学的な美しさをエッフェル塔で前面に表現しました。隠すべき素材の鉄が前面に出ているために、賛否両論ありましたが、いまではパリを代表する建築になっています。
そのエッフェル塔の翌年に建築したのが、ブリアールの運河橋なのですね。
ブリアールの運河橋の周りは、癒される自然に囲まれています。
ぜひ訪れてみたいフランス地方のひとつです!
(渦)
エッフェルが手がけたブリアールの運河橋
2015-11-19
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