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    [バルセロナ] スペイン料理の深さ


    2018-11-12

  • 「Una cerveza,por favor!!」(ビール一杯、お願いします!!)。

    そんな声が鳴り響くスペインバル。特に週末になると、バルは人でごった返します。スペインでのビールの摂取量はヨーロッパでも5本の指に入ると言われており、さらに驚きなのがヨーロッパで第2位に寿命が長いと言われております。

    「あんなにビール飲んでるのに....」「あんなにビール腹なのに...」と考えていると、一つの答えにたどり着きました。

    その答えが「食」であると気づき、その秘密を探っていこうと思います。

     

    ・前菜

    まず最初に頭に浮かんだのが前菜。スペインの人は家でご飯を作ると何故か、スープやクリーム系が大好き。前菜は決まって、サラダかスープ。

    こちらのスープはカボチャをベースに使った、クリームスープ。

    濃厚なカボチャと風味と季節のキノコを細かく刻み、バターで軽く炒めたものがアクセントとなって、最高。

    こちらはスペイン人の大好きなものが揃ったサラダ、「カプリッセ」。

    元々はイタリアンサラダですが、トマト、モッツァレラチーズ等とスペインの人の好まれる食材と、その調理の簡単さからよくお家で食べられます。

    ここまで2つ前菜を並べてみましたが、共通する点は便利さと食材の味をそのまま生かした料理という点でしょうか。

    そこで共通する食材が「オリーブオイル」。カプリッセにはバジルオイルに使用されており、クリームスープには最初にカボチャを炒める際、オリーブオイルを使用しています。

    オリーブオイルにはオレオカンタールという天然成分が含まれており、風邪薬の中に入っている抗炎症剤であるイブプロフェンに似た抗炎症作用を示します。オリーブオイルの生産国第1位のスペインは全体の40%以上を占めます。

    消費量も多く、これが長生きの秘訣なのかもしれません。

     

    ・主菜

    皆さんもご存知のパエリア。スペインと言えばパエリアと言っても過言ではないでしょう。それぞれの地区で、それぞれの味、それぞれの具材で作られるもので、家ごとに味が違うと言われるほどでまさに「母の味」でしょう。

    スペインレストランに行くと必ずあるのが「エスティック・タルタル」。日本でいう「ユッケ」のような感じで、牛肉を包丁で細かく刻み、タバスコ、酸味のあるイングリッシュソース、黄身などを加えたもの。

    味付けもシンプルで、肉本来の味を楽しめます。

    スペインで忘れてはいけないのが「海鮮」。地中海から取れる、新鮮な魚介類は世界でも名が知れています。

    以前は沸騰したお湯にたこを丸ごと入れ、柔らかくなるまでゆで上げていきますが、最近ではプラスチック袋にオリーブオイル、ローレルの葉とたこの足を入れて袋を閉じ、沸騰したお湯に入れていくのが主流となってます。

    下のソースはトリュフの風味のある、ジャガイモで作ったソース。

    こちら3つ主菜を上げましたがどれもジャンルの違う品となっています。

    しかしここにも共通点が。

    それは、材料の成分うまみを逃がさない。パエリアは野菜の甘み、魚介類のうまみ、だしの風味をうまく使いお米の中に閉じ込めた形で炊かれているため、材料の成分を外に逃がしません。

    エスティック・タルタルは過熱されない分成分はそのままで、イングリッシュソースの酸味がおなかを傷めないようバリアの役割をしてくれます。

    最後のたこはオリーブオイルが幕を張り、うまみを外に逃がさないようにしてくれます。

    これらの事から、材料の成分を考え食すことによって、寿命増長に繋がっているのではないでしょうか。

     

    ・デザート

    2008年にパティシエ国際大会がフランスで開催された際、スペインチームが見事チャンピオンに降臨してから、スペインのデザートのレベルが急激にアップしていることは忘れてはいけません。

    海外をたくさん旅行されている方は既にお気づきかと思いますが、日本のデザートと比べて「甘い」です。砂糖の量なのか、なぜあんなに甘いのかはよく分かりませんが、スペインのデザートは比較的美味しく感じるのは僕だけでしょうか。

     

    ヨーロッパで一番最初にチョコレートが到来したのが、実はバルセロナなんです。そのことからチョコレートはバルセロナには欠かせないものとなりました。チョコレートに多く含まれるポリフェノールの一種であるカカオポリフェノールが健康への効果が高いとしてしばしば喧伝されるようになっています。最近では、チョコレートパックなどの美容効果も期待されています。

     

    前菜、主菜、デザートと書いてきましたが、僕の見解からすると「食」がスペイン人の健康を維持しているのではないかと結論付けました。本当に僕自身の自分勝手な見解ですが(笑)

    特にスペイン料理は日本人の舌にはよく合うと言われていますが、日本人の寿命が長いとされているのと、スペイン人の寿命が長いのもあながち関係がなくはないのでしょうか。

    また、ラテン系の血を持つ分、個性の強さ、物事の考え方なども寿命に反映すると思います。

    そんなスペイン習慣に学ぶことも多いと思います。そのためにはスペイン人と直に話すことが一番です。皆さんもスペインに来て、そんなスペイン人と触れ合ってみませんか。

     

    (メッシになりたい日本人)

     


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