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パリの観光の中心、シテ島には、ノートルダム大聖堂(2020年現在火災修復のため観光不可)、コンシエルジュリ、サントシャペル礼拝堂など、注目の観光地が密集しています。
コンシエルジュリを観光しようとして、入口に行こうとしたとき、おそらくこの時計に皆さん気づかれているともいます。
なんかすごそうだから、とりあえず写真撮っておこうと、なにか知らずに写真をパチリと撮った方もいるかもしれません。
そして、写真を撮った方、大正解!
この時計は、パリで最も古い公共時計です。
この塔に時計を仕込んだのは、14世紀のフランス王様、シャルル5世。
ロレーヌの時計職人アンリ・ドゥ・ヴィックに設置させたのが、1370年から71年にかけてと言われています。
これがパリで最初の公共の時計ということになりました。
これが最初の時計だとしたら、それ以前は、どのようにしてパリ市民たちは時間を把握していたのでしょうか?
もちろん、腕時計なんか持っていません。当時の時間は、もっぱら教会の鐘が知らせるものでした。
ただし、鐘をつくは人間。どんなに聖職者がまじめな人でも、間違いはあります。
大体の時間で動いていればいい、という中世において、このシャルル5世は、時間厳守の現代的感覚をもっている王様でした。
臣下たるもの、時間を守らなければいけない、ということで、機械仕掛けの時計を当時の王宮に設置して、2020年もこの時計は正確に時を刻み続けています。
シャルル5世は、「税金の父」ともいわれていて、それまで、王領からの収入しかなかった王国の拡大に一役買っています。
ちなみに、それぞれの王様には、あだ名がつけられています。
シャルル5世についた名前は「賢王」。
やっぱり、できる人は時間にもきっちりしているんですね。
渦
パリで初めての公共時計
2020-05-18
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