Doctor WHOの主演女優、本人も驚く衝撃のルーツ みゅうロンドン ブログ記事ページ

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    Doctor WHOの主演女優、本人も驚く衝撃のルーツ


    2020-11-07

  • 英国のテレビBBCの人気番組に「Who Do You Think You Are?」という番組があります。 
    BBCは世界をつなぐネットワークによるニュース番組の他、自然、科学、ドキュメンタリー、歴史、ドラマ、エンターテイメント、料理などを、その道の通をもうならせる視点で掘り下げる番組づくりで定評がありますが、それらの中で今回は2004年から続く人気シリーズ、「Who Do You Think You Are?」をご紹介します。


    この番組、タイトルの通り、英国の著名人の本人も知らないルーツを3代くらいまでさかのぼってゆかりの地をたどるという番組です。日本でも一時はやったと思うのですが「自分探しの旅」といえましょうか。


    いかにも英国らしく、かつて地方領主の家の生まれでした、とか、貴族の出身でした、というクラスを感じさせられるケースが多いのですが、
    先日放映された現在のBBC人気シリーズ「Doctor WHO」の主演を務める女優Jodie Whittakerはかなり趣が異なり、とてもインパクトがありました。

    ちなみに「Doctor WHO」というシリーズは、日本でいえばウルトラマンとか、仮面ライダーにも通ずる特撮SFで、ターディスと呼ばれる電話ボックスのようなタイムマシンで、どらえもんのようにタイムトラベルをしてトラブルを解決するという、なんと1963年から続く超長寿シリーズなのです。

     

     


    この超長寿シリーズで2018年から初めて女性の「Doctor」が登場、Jodieが主演を務めるのですが、仮面ライダーシリーズをシリーズまるまるヒロインの位置づけでなく主人公で構成することをご想像いただければインパクトの程がご想像いただけると思います。

    さて、Jodie Whittakerの「Who Do You Think You Are?」ですが、かなりドラマティック!!まず、父方の曽祖母、住み込みの女中として働いていた際に館の主人の子を身ごもり、認知されない子を宿し育てますが、その子が7歳のときに新たな伴侶に出会います(なんと彼の職業は墓堀人夫、、、)。が、その伴侶は自分の血を受け継がない子との同居を拒み、ロンドン郊外へ移住、7歳で母と引き離された長子は第一次世界大戦勃発後、赤十字病院でのボランティアを志願、負傷兵のケアにあたります。


    その後、彼自身も陸軍に志願し、二度目の戦場での負傷の際、その負傷がもとで24歳の若さで亡くなり、ようやく遺骸となって母の元に帰り、
    ロンドン郊外の墓地に埋葬されます。
    Jodieの祖母はミドルネームに「Verdun」を持ち、Jodieは幼少時よりこのミドルネームの響きにあこがれ、これはその長子が第一次世界大戦の有名な激戦地「Verdun」にて戦死したからだと教えられてきましたが、
    「Verdun」の戦いは、英国軍ではなくフランス軍のみで戦われた史実より、これも誤りであることがあきらかとなり、更にこの時代「Verdun」というミドルネームを子供につけることが流行したことさえつまびらかとなってしまいます。
     
    そして、母方の曽祖父は炭鉱夫、産業革命以降続いていた幼少時より坑道で子供たちを奴隷に近い形で労働に従事させていた例に漏れず、子供の頃より鉱山のなかで太陽を目にすることない日々を生活の糧のために送り、それでも最後には経済的に成功し、Gentlemanの称号を得るに至ります。
    また、父方の曽叔父たちは炭鉱が給与カットに反対する大規模な炭鉱ストライキの中、会社側につき掘削を続行、財を成し、とはいえ、その地域の歴史のなかでは黒歴史としてその名が語られることがはばかられた過去が明らかとなります。

    「Doctor WHO」のドラマのなかで見られる明るいコケティッシュなキャラクターからちょっと結びつかない過去が明らかとなるのですが、
    それでもそれらの事実をありのままに受け入れ、家族のきずなを飾ることなく大事にしているJodieはやはりいつもテレビ画面から感じられるきさくな人柄がそのまま感じられ、ワーキングクラスも含めて今後一層支持を広げるものと思われます。
    著作権の関係であまり画像をお見せ出来ないのが残念ですが、もしご興味あれば下記サイトご参照ください。


    https://www.bbc.co.uk/programmes/b007t575
    https://www.bbc.co.uk/programmes/b006q2x0

     

    (TT)


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