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悪名高きヘンリー8世が作らせ、現在はエリザベス女王の長女、アン王女のお住まいセントジェームス宮殿の向かいにあるこのお店、
Berry Bros. & Rudd
(通称BBR)
は創業から300年以上、イギリスいち古いワイン商です。
イギリス国内のコアなワイン好きの間では知らないものがいないワインとスピリッツの名店です。
現在も王室御用達、特にエリザベス女王、チャールズ皇太子からは御用達指定を受けています。
90%以上が質の高いフランスワイン、その他もヨーロッパ各国他、世界各地の銘酒が取り揃えてあります。
なぜ?イギリスにフランスの名酒が?!
イギリス、特にロンドンはヨーロッパ産ワイン、特にフランスボルドー地方産ワインの買い手として長い歴史があります。
1152年、当時アキテーヌと呼ばれていた現在のフランス・ボルドー地方の王女が後のイギリス王ヘンリ-二世と結婚したことで、当時のボルドーワインはイギリスに出荷されるために製造され、それによって「Claret クラレット」とイギリス風の名前がついたボルドー赤ワインが大量にイギリスへと渡りました。
その3世紀ほどの間、アキテーヌ地方は英国領として経済的に繁栄をとげたというわけです。
100年戦争後、アキテーヌ地方がフランス領に戻ると、イギリスはポルトガルワインの輸入を行うようになり、同じようにポルトガルの有名なポルトワインなどもイギリスの資本を元に発展したと言われています。
そのような歴史があり、イギリスのフランスワイン取引には長い歴史があるというわけです。
そういったワイン商の中でも老舗のここ、Berry Bros. & Ruddは,もともと植民地の香辛料、紅茶、コーヒーの取引を行っておりました。
当時使っていた秤がこれ。
Coffee Millと書いてあります。
そして、BBRが取り扱う90%のワインとなるフランスワインの数々、これらはほんの一部のディスプレー用です。
ボルドーBordeaux
最上段には、ボルドー一級ワインが数本、二級ワインも、三級ワインも。。。
ブルゴーニュ Burgundy ( 英語読みです )
ボルドーに比べたらお宝度は落ちても、それでもワイン好きをうならせるボトルの数々が。。。
この後も、フランス ローヌ地方、ロワール地方、南フランス、他地域、
イタリア、ドイツ、オーストリア、などの地域や国からの名品が!
そして、ニューワールドNew Worldと呼ばれるヨーローッパ以外の国の新興ワイン国からも、ヨーロッパワイン法の枠に縛られない、自由な発想で作られた質のよいワインの数々がワインだなを埋め尽くしています。
興奮します!
その中でも異彩を放っていたのが、これ。
あれ?売り切れていますが、中国産ワインです。
あれだけの広大な土地、そして資金力、豊富な労働力を持ってして、最近、中国産ワインが注目されているようです。
一般的な「メイドインチャイナ」のイメージとはちょっと違う、、、といっては語弊がありますが、非常に質重視の中国産ワインが今、旬!とのことです。
BBRの店員さんは、みなワイン商が必要とされる、言わば「ワイン取引学」とも言える試験に通った、ワイン売買のプロ。
ほしい物を言ったら何でも教えてくれますよ。
今、新しいセラーを作っていて店内は少しこじんまりとしてますが、この歴史ある紳士倶楽部に囲まれた地域のBerry Bros. Rudd、その建物自体を鑑賞するもよし、「すごいワインってなんだ?!」をちょっと見学するもよし、歴史的建物を見に行くだけもよし、今夜の一本、お酒好きのお友達に一本おみやげに、を探しに行くもよし、のワインの名店Berry Bros. & Ruddを覗きに行く、という観光コースもまた楽しいかも。
単発ワインテースティング、ワインとお食事のマッチング、ディナーイベントなども開催されます。
その入口がここ。
さて、ワインとお食事といえば、欠かせないのがチーズ。
次回は、イギリスで買えるイギリスのチーズの名店!
のご紹介。
おたのしみに!
Berry Bros. & Rudd
3 St James's Street
London SW1A 1EG
(Rice cake- Lover)
ロンドンに集まる世界のワイン
2014-12-29
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