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    カフェ・ブダペストとエトヴォシ・ピーテルのオペラ


    2014-10-16

  • カフェ・ブダペストのロゴ

    皆さんカフェ・ブダペストはご存知ですか?


    ブダペストの喫茶店やカフェの事ではありません。かつての「ブダペストの秋」こと現代芸術祭の名称です。

    今年は10月3日から19日まで。もうすぐ終わってしまいますが、ここで注目の公演をご紹介します。

    今年70歳のハンガリー人作曲家で、クルターク、リゲティの次世代として、欧州で最も注目を集める現代作曲家、エトヴォシ・ピーテルのオペラ作品「レディ・サラシナ」のハンガリー初演です。
    なぜハンガリー人なのにハンガリー初演なのかと言いますと、フランスのリヨン国立オペラ劇場からの委嘱作品だからなのです(世界初演2008年)。
    エトヴォシにとっては1997年の「三姉妹」(チェーホフ原作)に次ぐ同オペラ劇場からの委嘱になります。

    この注目作品のハンガリー初演が、10月17日と19日にリスト音楽院のショルティ・ホールにてあります。

    カフェ・ブダペスト公式サイトより

    この作品のフランスでの公演では、舞台監督に天児牛大(あまがつ うしお)、舞台美術に中西夏之(なかにしなつゆき)、衣装に山口小夜子(やまぐちさよこ)など、日本人が参加しています。

    このハンガリー初演のスタッフはハンガリー人ですが、注目すべきは2人の日本人ソプラノ、今井文音と吉田真樹子が出演することです。しかも本作の出演歌手はソプラノ2人、メゾソプラノ1人、バリトン1人というもの。主役ではないですか!

    2人はこの春、リスト音楽大学オペラ科大学院を卒業したばかりですが、リストのオペラ科といえば入学条件に声楽科卒業資格が必要な名門ですので実力は折り紙つき。筆者は卒業(院)試験にあたるオペラ公演(現代オペラ盛り沢山)とアリア・コンサートにも行きましたが、素晴らしい歌声をもっています。
    公式サイトによればまだチケット購入可能です。

    現代オペラというと敷居が高いかも・・・なんて難しく考えることはありません。
    五感を澄ませて音に身を委ね、舞台の動きに集中しましょう。意味は後から考えれば良いのです。

    オンラインでチケット購入する場合は、こちらからどうぞ。

    ----

    オペラ「レディ・サラシナ」(2007)
    リヨン国立オペラ座の委嘱作品
    世界初演
    作曲:エトヴォシ・ペーテル(リヨン国立オペラ座からの依頼で「三姉妹」と本作を作曲した現在ヨーロッパで最も人気のある現代作曲家)
    エトヴォシ自作の「As I Crossed a Bridge of Dreams(2001)」を基にオペラ化
    更級日記の英語翻訳版(Ivan Morris)から、Mezei Mariaによる台本

    Opera Comique公演の紹介ビデオ(オペラ・コミック公式)

    作曲者エトヴォシ公式ページより作品紹介


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