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ウィーンから車で約1時間、ブルゲンランド州のルストは、世界遺産 ノイジードラーゼー湖のほとりに位置する人口1,900人足らずの小さな可愛らしい田舎街です。ブルゲンランド州の他の街や村と同様に、ワインの生産も盛んですが、ルストがひときわ注目を浴びる理由は、コウノトリ。ここはオーストリアの中でも重要なコウノトリのコロニーの一つとなっています。
赤ちゃんを連れてくるというコウノトリですが、ヨーロッパのそれはくちばしが赤く、日本名ではシュバシコウと呼ばれているコウノトリ科の鳥だそうです。ドイツ語ではWeissstorch (英 White stork)と書きます。物語にあるとおり、コウノトリの巣の多くはは煙突の上にあります。
煙突の上にある丸いのがコウノトリの巣。
この通りは「コウノトリ・ストリート」と名付けたくなるぐらいコウノトリが何件も巣を構えていました!
スーム写真。よく見ると子コウノトリがいるのが見えますでしょうか?
別アングルから。2羽の赤ちゃんコウノトリがいるようです。
中央の巣には親のコウノトリ。
写真では伝えられないかもしれませんが、さすが赤ちゃんを運んでくるというのが納得できる大きなサイズ。鳥に興味がなくても、実際に見ると感動します!
ルストには数多くの酒蔵があります。ワイン製造農家による直販売、もちろんテイスティングも可能です。
ゆっくりとした時間が流れるルスト、昼下がりにテラス席でスローライフを楽しむ人々。
コウノトリの飛来時期は3月から4月上旬頃。今年は暖冬のせいか、早めに飛来したそうです。(写真は3月22日に撮影) ちなみに、今年オーストリアで一番最初にコウノトリが飛来してきたのは、2月27日・オーバーエーステライヒ州のザクセン・イム・ペルグという街だそうです。
中央〜南アフリカで冬を過ごしたコウオトリたちは、1万キロを約2ヶ月かけてここルストにやってきます。再びアフリカに向けて飛び立つのは8月下旬です。1960年台、ルストには40組みのコウノトリが飛来していましたが、環境の変化により近年では15組と減少しています。ルストのコウノトリ協会と自治体により、近隣の自然環境をコウノトリの為に守る様々な活動に力を入れています。ぜひ、このかわいいコウノトリの街にお越しください!
ルスト観光局 (英語) http://www.rust.at/index.php/tourism.html
コウノトリ協会 (ドイツ語のみ) http://www.storchenverein.at/
(Vienna/KM)
コウノトリの街 ルスト (オーストリア、ブルゲンランド州)
2014-04-21
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