-
皆さんは、天野 尚さんの名前をご存知でしょうか?天野さんはもともとは写真家として活躍をされていたようですが、ネイチャーアクアリウムの提唱者としてアクアデザインアマノを創業されました。ネイチャーアクアリウムとは、本来あるべき自然のままの生態系をそっくりそのまま水槽内に作り出すこと。流れる川の中で、水草がどこにどんな風に生えるのか。石や流木がどこにあるべきかなど、全てが緻密に考えられ、可能な限りあるがままの姿で再現されているのがネイチャーアクアリウムです。と偉そうに語っておりますが, 私がネイチャーアクアリウムの存在を知ったのはたった3年前、2015年のこと。リスボンの水族館「オセアナリオ」で淡水では世界一の水槽が、なんと TAKASHI AMANOという日本人の手によって完成されたというニュースをテレビで見た時でした。まるで絵画に見入るように、水槽に見入る人達「水中の森林」と呼ばれるこの水槽はU時型全長40m、幅2,5m、高さ1,45mでなんと12トンの砂と25トンの火山岩78本の木材が使われており、水槽内には40種類の淡水魚と46種類の水中植物が2015年の完成後今に至るまで生き続けています。小さな海老ちゃん。見えますか?天野さんは残念ながらこの水槽を完成させた同じ2015年、病気により急逝されました。この水槽の完成はポルトガル国内でも大変な話題となりましたので、天野さんの死去は大きな驚きをもって報道されました。天野さんは水槽完成後のインタビューで、この水槽は永久に続くものではないとおっしゃっていました。命あるものいつかは終わる時が来る、ということなのでしょうか?なので水槽の展示はあくまでテンポラリーとなっていますが、幸い完成から3年経つ今でも変わらずその美しい姿を見せてくれていますので、リスボンを訪れたら是非一度オセアナリオへ足を運んでみて下さい。OCEANARIO DE LISBOAhttps://www.oceanario.pt/この遠く離れたポルトガルで、世界一の水槽を作り歴史に名を残した日本人がいる。そのことを思う時、同じ日本人としていつも大きな誇りを感じます。水槽のメイキングオフ ビデオhttps://www.youtube.com/watch?time_continue=12&v=Kq5D8k4BVXs
遠くリスボンで歴史に名を残した日本人〜アクアリスト 天野 尚〜
2018-04-04
最新記事