-
マドリッドの衛星都市マハダオンダ市の南側に隣接する【モンテ・デル・ピラ-ル自然公園】の中にある【野生動物保護センタ-GREFA】に行ってきました。スペイン国鉄の近郊列車が通るマハダオンダ駅の駐車場に車を駐め、自然公園の入口から松林を五感で楽しみながら約600 mほど進むと到着します。
GREFA入口この施設は、ケガをした野生動物たちを保護して、再び自然に返す野生復帰事業を行っているNGOで、ボランティア、里親的支援、会員費、企業の協賛、寄付、 公的機関からの助成金などで運営されています。 GREFA受付 / ショップ土曜・日曜・祝日には11:30からガイド付きのツア-があり、約2時間ほどかけてじっくりと施設の中を案内してくれます。事前に予約を入れて参加することができますが、新型コロナの影響で1日の入場者数が1グル- プ10名 X 2グル-プに制限されていて、今年の4月末に予約を申請し、 実際にツア-に参加できたのは7月末でした。入場料は1人 5ユーロ。 黒コウノトリ建物は小さな観察室となっており、奥には黒コウノトリの生態系を再現した環境の中でリハビリが行われている。観察室の壁に掛けられたパネルでは、プラスチックごみが野生動物に及ぼす害について説明しています。プラスチックボトルを頭に嵌ったキツネ。魚網に掛かって身動きできない動物... etc. また、こちらで保護された殆どの野生動物の胃の中からは、マイクロプラスチックが発見され、特に鳥類では野生のミミズに似た輪ゴムを食べているケースが多いようです。大鷲、トビの観察室スペインでは夏場になると山火事が頻繁に起こり、毎年広大な緑地帯を失ってますが、山火事の原因の一つに、大型の鳥類が高圧電線に衝突したり、突風でバランスを崩して送電部に接触して起こる火災もあるようです。GREFAでは、送電部を覆うリサイクル可能なパーツを開発し、電力会社へ提案しているとのことです。フクロウ、ミミズクの観察室農家の土間を再現した暗い環境の中でフクロウが飼育され、卵から孵ったばかりの2羽の雛も元気に育っています。カスティ-ジャ・イ・レオン州では、2000年に入ってから農作地でモグラの異常発生が起こり、農作物に大きな被害を与えました。2009年よりGREFAはモグラの天敵でもあるフクロウやハヤブサ等の猛禽類を生息させるために、周りの環境を改善して写真の木箱を設置するプロジェクトを進め、2019年には、カスティジャ・イ・レオン州のモグラ対策措置の中に公式に認められたとのことです。ヒメチョウゲンボウ(ハヤブサ)観察室スペインで繁殖した個体は、冬季にはアフリカのセネガルへ渡り越冬する渡り鳥。町や村の教会、歴史的な建物、廃墟などの窪みを利用して繁殖の群れを造ります。近年、殆どの棲息圏で個体数の減少が心配されているなか、GREFAのプロジェクトにより繁殖用のサイロが設置され、マドリッド州全体での繁殖の37%がGREFAのサイロで行われています。また、GPSを付けて飛行ル-トや生態の研究も行われているが、アフリカでは高価で取引されるGPSが盗まれるケースもあるとこのとです。その他、カラスやハゲタカの観察室、雛の給餌センタ-、医局、自然の生態系を再現した池などの案内もありました。約2時間のガイディング・ツア-(西語のみ)でしたが、あっという間に時間が過ぎ、再び訪れたい気持ちなりました。再度、予約を申請してみると、8月はバケ-ションで一般公開はなく、9月末まで空きありませんでした。GREFACalle Monte del Pilar, s/n, 28220 Majadahonda, MadridTel:916 387 550WEB:https://www.grefa.org/FARIO
マドリッド郊外の【野生動物保護センタ- GREFA】
2021-07-28
最新記事