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マドリッドで美術館と言えば、思い浮かべるのはプラド美術館、レイナ・ソフィア王妃美術センターですが、ティッセン・ボルネミッサ美術館も時間があれば是非訪れて頂きたい場所です。この3つの美術館は場所も近くて徒歩で廻れます。美術館が所有している絵画は個人のコレクションです。父と息子2代にわたるティッセン・ボルネミッサ男爵が手にした幅広いコレクションの絵画は常設展示室にて、またティッセン男爵夫人であるスペイン人のカルメン・セルベーラが集めたコレクションも同じ階で鑑賞できます。
美術館入口前にはコロナ感染予防の看板が。
正面入口を入ったところのホール。この日の訪問者は全てスペイン人でした。人数も少なかったです。順路は右奥にある階段もしくはエレベーターに乗って常設展示室がある2階へ上がります。2階へ上がる前に、入口近くに展示されていたのは、スペインフアン・カルロス1世前国王とソフィア王妃の肖像画。リカルド・マカロンというスペイン人画家作。1967年からオフィシャルなスペイン王室画家として活躍しました。同じホールには息子のティッセン・ボルネミッサ男爵と夫人のカルメン・セルベーラの肖像画もあります。上の前国王と同じくリカルド・マカロンの作。カルメン・セルベーラは元ミス・スペインに選ばれただけあって美貌の持ち主。男爵が彼女と結婚したのも理解できます。常設展示室には ティントレット、デューラー、エル・グレコ、ルーベンス、レンブラント、マネ、モネ、ゴッホ、ピカソ等、有名画家達の有名絵画がずらりと並んでいます。個人でこれだけの数のコレクションを収集したのには本当に驚かされます。その中で抜粋した下の2点をご覧ください。皆さんもどこかで目にされたことがあるのではと思います。フィンセント・ファン・ゴッホ『オーヴェル近郊ヴェセノの眺め』
パブロ・ピカソ『鏡を持つ道化師』
常設展示室に続いてカルメン・ティッセン・ボルネミッサコレクションの部屋へ移ります。カルメンは1978年より美術作品の収集を始めました。現在まで集められた絵画は200点以上という規模です。彼女のコレクションも充分見ごたえがあります。コレクション室の順路は2階から始まり、1階へと下って行きます。途中に絵画の修復室もありました。ここで実際に修復作業を見られるようですが、訪れた日は残念ながら修復作業をしている人はいませんでした。順路の最後は1階にある近代的な絵画作品で、ここで終了となります。
ショップも開いています。マスクも絵画を取り入れたりと美術館らしいですね。絵画のレベルが入ったワインコレクションも販売されていました。スペインを代表するワイン産地のリオハとリベラ・デル・ドゥエロのワインが各3本ずつの詰め合わせとなっています。プラド美術館やレイナ・ソフィア王妃美術センターと比べると訪問者の数は比較的少ないので、ゆっくりと鑑賞できます。しかも所有している絵画は凄いものばかりです。穴場といえる美術館ではないでしょうか。ティッセン・ボルネミッサ美術館開館時間
火曜日~日曜日 10時~19時
月曜日 12時~16時
休館日 1月1日、5月2日、12月25日マパッチ
【マドリッド】芸術の秋 ティッセン・ボルネミッサ美術館で名画と出逢う
2020-10-17
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