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ロックダウン真っ最中の5月14日の記事で、見に行けない王立植物園の花たちに思いを馳せておりましたが、先週、ようやく訪ねることができました!この記事に載せている画像はすべてその時のものです。
3月15日からロックダウンの間ずーっと閉まっていて、6月11日にようやく再開した王立植物園。その間、誰に愛でられるわけではなくても、3月、4月、5月と一年で一番美しい季節、たくさんの花々が咲いていたことでしょう。
この植物園、正式名はEl Real Jardín Botánico de Madrid(マドリッド王立植物園)、その歴史は古く、現在のプラド美術館が自然科学博物館として建設されていた頃、1781年に当時の国王、カルロス3世の命によってここに造られたものです。
プラド美術館、ソフィア王妃芸術センター、ティッセン=ボルネミッサ美術館の世界に名立たる3つの美術館がある「パセオ・デル・アルテ」あるいは「美術のゴールデンマイル」と呼ばれるエリア、マドリッド市内の真ん中にあるこの植物園、総面積は8ヘクタールで、地形に合わせて4つの異なる高さに分かれています。
この植物園の管理と運営を行っているのが、CSIC(科学研究高等評議会)であるとは、最近まで知りませんでした。スペイン国家最高の科学研究機関に属しているとは、驚きです!
さて、訪れた6月半ばの園内は、バラ、ペオニア、アザレアなどの花々は既に終わっていて、ダリアやカンナには早すぎ、鮮やかに咲き誇る花々には残念ながら会えませんでした。
でも、今だからこその素敵な体験がありました。広いひろーい園内に数人しか訪問者がいないので、視界の及ぶ範囲に自分ひとりしかいないように感じられます。虫の声や鳥の鳴き声しか聞こえない静けさの中、うっそうと茂る緑の樹々やひっそりと、でも凛として咲いている可憐な花たちに出会うことができました。
長い長いロックダウンのトンネルを抜け出し、昨日から「新しい日常」に足を踏み入れたスペイン。植物園のこの静けさももう過去のものになりそうです。
Lucymama
マドリッド王立植物園を訪ねて
2020-06-22
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