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2018年8月18日のピレネーの旅1からのつづきです。
ピレネーへの玄関口ともいえる古都Ainsa(アインサ)。
オルデサ・モンテペルディド国立公園西側のTorla(トルラ)から流れて来るアラ川(Rio Ara)と東側Bielsa(ビエルサ)から流れて来るシンカ川(Rio Cinca)が合流する崖の上に築かれた美しい町Ainsa。
今日はAinsaを後にして、Bielsaに向かって北上します。
途上のEscalona(エスカロナ)の町で、左折し、西に向かい、Buerba(ブエルバ)やVio(ビオ)の村へ通じる、対面通行で急こう配な急カーブが続く山道を30分近く登ります。
目指すはCañon de Anísclo(カニョン・デ・アニスクロ)。 モンテペルディド山の南東、まるで大地に亀裂が入ったようにぱっくり口を開けている渓谷。
Vioの村への入り口にあたる尾根の上にあるパーキングに駐車。一般車はここから先は進入禁止で、ここから渓谷のトレッキングコース入口までアラゴン州が提供する無料バスがピストン輸送してくれます。
パーキングから望む渓谷入口です。この日、天気予報は17h00頃に嵐が来るとのことでしたが、午前中のこの時間に既にかなりの雲。
待つこと20分余、無料バスが到着。なんと、35シーターの結構大きなバス、普通の乗用車でさえすれ違うのが困難な細い山道をこんな大きなバスで行くなんてあり得ない!ドライバのお兄ちゃん曰く、「僕も怖いよ、だから目をつむって運転するんだ」。ブラックジョークとは裏腹、素晴らしい運転で、無事、目的地に連れて行ってくれました!
シャトルバス終点はSan Urbez(サン・ウルベス)というパーキングで、この渓谷に入り込む様々なトレッキングコースの出発点となっています。
渓谷の壁が目の前にそそり立っています。この辺には、猛禽類、ハゲタカなども生息しているとのこと、たしかに時々見かけます。
私たちは一番短くて簡単なルート「Ruta de Ermita San Urbez(サン・ウルベスの祠ルート)」をたどりました。
深い谷底へ落ちる滝。
足元に可憐な花。
底を覗くと、スペイン語ではBarranquismo、日本語だとキャニオニングと呼ばれるスポーツを実践する人たちがいました。
こっちはこれから降りる人たち。
私たちは、山道を歩いて川にたどり着きました。
ものすごく透明で冷たい水。ここでハプニング、同行者のひとりが岩で滑りあっという間に川の中へ、それを捕まえようとした私もずるっと滑って水の中へ。隣にいた家族連れのお父さんがひっぱってくれて、川に流されずにすみました。こんなきれいな水でも、油断大敵。
期せずして水に浸り、リフレッシュしていると、渓谷の奥が暗くなり始め、雷鳴が聞こえます。雨が降ったら一挙に水が出るでしょうから、とっとと川を離れるべく、先を急ぎます。
早く、対岸のErmita(祠)へたどり着かねば。
ようやく、岩に掘られた祠、Ermita de San Urbezに到着。
雷鳴がより大きくなってきたので、祠も素通りで、先を急ぎます。
ローマ時代に築かれた橋。
下を覗くとこんな感じ。
今来た道を川の反対側から望む。雷鳴だけでなく稲妻も、今にも雨が降り出しそうです。
林の中を登って、出発地点のパーキングへ急いで戻ります。
パーキングに着くと、雨がひどくならないうちにVioの駐車場まで大急ぎで人々を輸送すべく、シャトルバスが待機していました。
おかげさまで、雨に濡れることなく、駐車場に戻り、自分たちの車に乗り込むことができました。
天気予報が当たりました。17h00頃、嵐が来ました。
ざーっと降って、すぐ小やみになってくれたので、山道を下り、Bielsaまで無事につくことができました。
次は、Bielsa編につづきます。
Lucymama
【ピレネーの旅2】 大地の亀裂のような渓谷、カニョン・デ・アニスクロ(Cañon de Anísclo)
2018-08-25
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