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マドリッドで必見の場所といえば、やはりプラド美術館ですよね。
スペインの三大巨匠、エルグレコ、ベラスケス、ゴヤはもちろん、ロマネスクやゴシックからバロック、ロココ、19世紀まで、膨大なコレクションがあるのですが、そんなプラドで私が特に好きな絵は19世紀のスペイン絵画。
フランシスコ・プラディーリャの「狂女フアナ」、この作品はすごいインパクト。
マリアノ・フォルトゥーニの「陽を浴びる老人」
マルティン・リコの「アルハンブラ・貴婦人の塔」
ホアキン・ソローリャの「浜辺の子供たち」
最後の3人の画家の作品は、『スペインの太陽』を感じさせてくれるから好きなのですが、その中でも特に好きなのがソローリャ。
ということで、今日はマドリッド市内にあるソローリャ美術館に行ってみましょう。
この美術館はソローリャとその家族が実際に住んでいた邸宅に作られたもので、マドリッド市内の閑静な住宅街チャンベリ地区にあります。
ホアキン・ソローリャは1863年バレンシアに生まれ、1923年マドリッドで亡くなるまで、その生きた時代はあのアントニオ・ガウディとほぼ同時期。19世紀から20世紀にかけてのスペイン絵画を代表する印象派のひとりで「光の画家」と呼ばれた人でした。
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門を入ると素敵な庭園。
庭を抜け、美術館の中へ。
早速おなじみの光あふれる作品が。
いくつかの展示室を抜けると、アトリエ風な広い空間。
ここで、ソローリャが実際に絵を描いていたのでしょうか。
そして二階へ進むと・・・
通常だとソローリャの代名詞ともいえる、燦々と陽が降り注ぐ海辺で散歩する婦人や、水遊びする子供たち、あるいは働く人々を描いた作品が並んでいるのですが、今回は特別展「Sorolla Tierra Adentro」開催中でちょっと違った作品が・・・
きらきら光る海から遠く離れたスペイン内陸部、北から南まで様々な場所の空気をソローリャの目がとらえた作品が並びます。
あまり知られていないソローリャ、これが見たかったんです。
緑あふれるバスク地方
乾いたカスティーリャの野にかかる虹。
雪化粧したブルゴスの大聖堂
城壁の街、アビラ
アンダルシアのオリーブ畑とブドウ畑
アルハンブラ宮殿
アルバイシンの丘
パエリャの発祥地、アルブフェラの湿地。
それぞれの場所でソローリャがとらえた光を、今ここで絵を見る自分にも感じることができました。
階下へ戻ると、再び光あふれる浜辺の景色・・・
ソローリャが好んで描いた花々・・・
再び、美しい庭園を抜けて、出口へ。
今年の11月24日からは特別展「Sorolla en Paris(パリのソローリャ)」が開催予定とのこと。
これまた、違ったソローリャが見られることでしょう。
余談ですが、いろんな美術館の入場料がどんどん値上がりする中、この美術館の料金は特別展も含めて感動するくらい良心的な値段でした。
ソローリャ美術館のホームページはこちら:
http://museosorolla.mcu.es/index.html
Lucymama
ソローリャ美術館
2016-06-05
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