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スペインに昔からある市場「メルカード」は人々の生活形態や物流の変化、そして大型ショッピングセンターの隆盛に押されて、少しずつ廃れていき、「シャッター街化」が止まらない感じが否めませんでした。
ところが、近年、メルカードに新しいコンセプトを吹き込んで、フードコートあるいはフードコンプレックスとして再生し、成功を収めているケースが見られます。マドリッドのMercado de San MiguelやMercado de San Antonなどが好例として挙げられますが、是非のぞいてみてください。
映画館に関しても同様。かつてはあこがれの娯楽だった映画、マドリッドにもまるで劇場のような素晴らしい映画館がたくさんありましたが、そのほとんどは劇場として再生したり、大手アパレル店に買い取られたりしています。
そんな中、マドリッドのいわゆる高級住宅街ゴヤ地区にあった映画館が、フードコンプレックスとして生まれ変わりました。スペイン語で劇場の平土間を意味するこの地へ、早速行ってまいりました!
最寄の地下鉄駅はセラーノ(Serrano)
入り口はゴヤ通りにあり、コロン広場に面しています。
やっぱ入り口は映画館ぽいですよね。
オープンしたのは2014年6月、劇場の構造を残して改装されたスペースは延べ5800平米、最大収容人員1100名。ミシュラン星付レストランが6軒店舗を出しているという斬新な空間です。
ホールを抜けて左手にはいると、まさに劇場の吹き抜け空間。
正面に舞台があり、その周りがギャラリーになっていて、色んな店が並んでいます。種類豊富なピンチョス、イベリコ豚のハム類、その場で揚げてくれるフライやコロッケなどなど、好きなものを購入して、フロアにあるテーブルやカウンターで食べられる、フードコートスタイル。
スペインで今まで見たこともない巨大な蟹!
舞台から離れて外へ向かう通路には高級食材のお店が並んでいます。
スペイン版千疋屋!
全体の構造は日本で言うところの地階1階と1階がフードコート、2階がレストラン、3階と4階がカクテルバー。全てのスペースから舞台を見ることができる構造のようですが、やっぱり、見やすいのは2階以上でしょうか。
地下1階へ
時間が早かったので、ほとんどの店が未だ準備中。
Shikkuという和食のお店。開店前なのでこんな感じでしたが、お寿司や丼ものも出しているとか。
そしてやっぱり惹かれるのはここ・・・
日本みたいに綺麗なケーキ。
こんどは2階へ
開店前なので、入り口からちょっとだけ。
レストランはこの写真の2階に見える部分。
さらに階段を登ってもうひとつ上の階へ。
ここはカクテルバー
さて、再び1階に戻り、ちょっと一杯。
さて、何を食べようか、いろいろあって悩みます。
食べ物はギャラリーにある様々な店舗で好きなものを購入して支払い、好きなテーブルやカウンターに持って行って食べられます。飲み物はフロアを巡回しているスタッフに注文すると素早く運んできてくれます。
料金はちょっと高めですが、舞台では日替わりで様々なパフォーマンスが行われるということなので、それを視聴できることを考えたら十分安いと言えるかも。特に金曜、土曜は見ごたえあるイベントがありそう。
他と一味違うフードコート、一度行って見てはいかがですか。
Lucymama
劇場風フードコンプレックス
2016-01-17
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