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五月晴れの午後、
カンポ・デル・モーロ庭園に散歩に行ってきました。
と言っても日差しが少し優しくなる18h00過ぎですが。
20ヘクタールの広い庭園全体が緩やかな傾斜になっています。
後ろ側から見るとまさに崖の上に立っている感じのマドリッドの王宮、そこからマンサナーレス川の岸辺まで広がっているの勾配のある庭園、それがCampo del Moro。
1844年に建造開始され、19世紀末に完成。現在はPatrimonio Nacional(国家遺産)として管理運営されている庭園です。
Campo del Moroという名前は中世スペインのレコンキスタでの戦に由来しているとか。
8世紀初頭、イスラムが破竹の勢いでイベリアを征服、マドリッドもその統治下に置かれた際、高台に砦(マヘリット)を築いたのがこの街の始まりと言われています。
1085年カスティーリャ・レオン国王アルフォンソ6世がイスラムからマドリッド奪回しましたが、1109年に同王が亡くなると、北アフリカのムラービト朝の支援を受けたイスラム教徒がマドリッドを取り戻そうと戦いをしかけてきました。
その際、アルカサール(王宮)を後ろ側から攻めるべく陣営を張ったのがこの一帯だったとされることから、Campo del Moro(モーロ人の陣営)と呼ばれるようになったのだそうです。
とにか広~いです。四季折々に色んな花々が植えられている他、周囲は背の高い樹木が茂り鬱蒼たる森となっているので、森林浴ができます。都会にいることを忘れてしまいそうなほど、とにかく静かで、聞こえてくるのは庭園内あちこちにいる孔雀たちの鳴き声だけ。
この庭園、結婚式を終えたカップルが写真撮影をする場所によく選ばれるので、これからの季節、新緑に映えるウェディングドレスに身を包んだ花嫁さんと彼女をエスコートするお婿さんのカップルと遭遇できるかも。
また、夏の暑い午後、この庭園の森は格好の避暑ゾーンになることでしょう。
庭園は入場無料で、開園時間は
夏季(4月~9月)10h00-20h00で、
冬季(10月~3月)10h00-18h00。
ちなみに、犬は入れません(うちのワンコを連れて行きたかったのですが残念!)。
公園入口はPaseo del Virgen del Puertoという道に面しています。
この道を隔てた向こう側がマンサナーレス川で、この川に沿った一帯が以前このブログでもご紹介したMadrid Rioと呼ばれる長い長~い緑地帯が続く公園になっています。
クラシックな庭園、カンポ・デル・モーロを訪ねた後は、近代的な公園Madrid Rioを歩いてみるのもいいかも知れませんね。
Lucymama
Jardin del Campo del Moro(カンポ・デル・モーロ庭園)
2015-05-31
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