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    【マドリッド】マドリッド州で最古の修道院を訪ねました!


    2022-04-05

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    以前ご紹介した、サン・マルティン・デ・バルデイグレシアスのラ・コラセラ城を訪ねた後、隣町のペラーヨ・デ・ラ・プレサにあるスペイン歴史を凝縮したような修道院、サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・バルデイグレシアス修道院を訪ねました。

     

    ロマネスク様式の教会主祭壇跡

     

    6世紀初めにフランク族に敗れてフランスからイベリア半島へ逃れ、トレドに都を移した西ゴート王国でしたが、8世紀初め頃に宮廷生活に嫌気がさしたゴート王国のある貴族が隠遁生活を始めた場所がここでした。

     

     

    時代が下り、そのの跡地にベネディクト会の12人の修道僧が入植。

    11世紀、イスラム勢力からトレドやマドリッド一帯を奪回したレオン王国のアルフォンソ6世がこの近くにキリスト教徒を住まわせてサン・マルティン・デ・バルデイグレシアスの村が誕生。

     

      

    12世紀、レオン王国の国王がベネディクト会の修道僧が住んでいたいくつもの施設を統合してバルデイグレシアス僧院を創設、その後、シトー会に組み込まれて王立の立派な修道院、サンタ・マリア・デ・バルデイグレシアス王立修道院が誕生。初代の修道院長はギジェルモという人でした。

     

     

    その後、何度かの火災に遭い、少しずつ僧院は困窮していきます。

    そして1835年、国によって宗教施設が没収されたメンディサバルの永代財産解放令が発令され、この僧院も没収され、略奪が繰り返されて、どんどん荒廃していきます。

     

     

    1974年、マドリッドで活躍していた建築家が僧院の惨状を憂え、個人でこの土地と施設を買い上げ、私財を投じて修復を開始。

    2004年、財団が創設され、現在も修復が続いています。

     

     

    現在は、週末のみ、モニュメントとして見学可能。内部の遺跡にはロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロック、モサラベなどスペインの歴史を反映した各時代の建築様式を見ることができます。

    内部を散策すると、タイムスリップしたような不思議な気持ちになりますよ!

     

     

    サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・バルデイグレシアス修道院の管理・運営を行う財団のHPはこちら。

    https://monasteriopelayos.es/

    モニュメントとして入場可能な時間帯と料金は現時点では以下の通り:

    土曜と日曜のみ:10:00-14:00

    ①解説無しで自由に見る入場券:4ユーロ

    ②ガイドによる解説ツアー入場券(土日の12:00のみ):6ユーロ

    ③お芝居形式の解説ツアー入場券(毎月第1日曜の12:00のみ):10ユーロ

     

    私たちは③で入場したのですが、事前に想像していたものとは全く異なり、ある意味サプライズでした。

    ツアー集合場所に現れたのは「霊感の強い女の子で、ある歴史上の人物の亡霊がこの僧院に現れると聞いてやって来た」という設定で、その女の子になり切った女性(役者さん)。彼女の圧倒的な演技に巻き込まれながら修道院内を進んで行くと、修道院の心臓部ともいえるロマネスク様式の主祭壇があった場所で、霊感の強い彼女は何かを感じ、初代ギジェルモ修道院長に呼びかけます。何度も呼びかけるうち、なんとギジェルモ氏が12世紀から21世紀へタイムワープして私たちの前に現れるという設定。

    ギジェルモ氏は最初、21世紀の文明の利器であるスマホやカメラに戸惑いながらも、修道院の歴史を当事者目線で解説してくれます。

     

     

    2人の役者さんの息の合った演技で、楽しく解説を聞きながら、あっという間に1時間が過ぎました。

    ちょっと変わった楽しい案内ツアー、スペイン語しかないのが残念ですが、機会があれば試してみてはいかがでしょう。

     

    Lucymama

     


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