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ピレネーの旅3からのつづきです。
3日目、今日はこの旅のハイライト、4x4ワゴンとドライバガイドさん付きで、Bielsa近辺の山々を訪ねます。
朝、ガイドさんが迎えに来てくれて、どこに行こうかを検討した結果、Bielsaから北東の山地にある氷河湖、Ibon de Urbicetoを目指すことに決定。
道なき道を4x4の力を遺憾なく発揮して山を登ること20分、なんと、行く手をはばむものが!
昨晩の嵐で土砂崩れが起きた模様。
ドライバさんはこの写真を撮って、即、Bielsaの市長さんに送信。
市役所で必要な対策がとられるのだとか。
これより先に進むことは断念して、急遽、行き先をを変更。
Bielsaの北西、Valle del Rio Realの奥へ向かうことにしました。
地図に黒い線で示されているルートです。
4x4でなければ登れない山道をどんどん進みますが、こっちも昨晩の嵐で土砂崩れがないかと心配。
道中、何台かの車(もちろん4X4)とすれ違いましたが、いずれもこの地方のパストール(牧童さん)、とはいっても犬を連れて山を渡り歩くのではなく、朝夕、車で山を巡回して牛たちの状況をチェックして回るのだとか。
パストールさんたちに尋ねると、私たちが行こうとしている山の頂までの道は土砂崩れはないとのこと、安心しました。
この地方の山からは銀や鉄が出ることから、ローマ帝国の時代から鉱山があったそうで、廃坑になっった1920年頃まで実際に稼働していたのだそうです。Mina de Liena(リエナ鉱山)。バルセロナで見られるガウディの建築物で、植物のような柔らかな曲線で造られている鉄細工を目にしますが、あれら鉄細工の素材となったのがここで産出された鉄だったそうです。
かつて鉱山の入り口だった亀裂やくぼみをところどころに見ながら、頂上、Punta de Liena(リエナの頂)を目指します。
私たちよりずっと下にあった雲が、どんどん登って来ます。
そして私たちを包み込みます。
やがて雲は私たちの上へと去って行きます。
Lienaの頂に積まれた石。海抜2604メートル。
もの凄い風、そして寒い。ダウンジャケットの上に雨合羽を着て、みんなでくっついていないと、飛ばされそうです。
後から後から、どんどん昇って来ては、私たちを包み、やがてあちこちへ吹き飛ばされて行く雲たち。
好天には恵まれなかったけれど、こんな素晴らしい雲のスペクタクルを見られたことに感謝です!
ドライバさんが天気の良い別の日に、ここに登った時に撮った写真を送ってくれました。
綺麗ですよね。
でも私たちが五感で体験した風と雲の山も素敵でした。
次回は、旅の最後に尋ねた、ピレネーのとっても素朴な村です。
最終回、「ピレネーの旅5」へつづく。
Lucymama
【ピレネーの旅4】 Bielsa周辺の山々を4x4で散策
2018-09-08
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