-
スペイン、バスク州、ビルバオ郊外にあるミシュラン3つ星レストラン「アスルメンディ」(Azurmendi)。いよいよテーブルへ。
ダイニングは、シンプル&モダンです。
テーブルについて最初に出されたのが、これまたおつまみ。ほとんど食べ物に見えませんが、葉っぱと木の箱以外はなんと、すべて食べられます。オリーブの実のように見えるのは、凍らせたオリーブ(だったと思う)の中にベルモットが入ったもの。木の枝はチョコレート(だったかな?)。下の土は、細かく砕いた黒オリーブ。
パンは料理にあわせていろんな種類が順番に出されます。これはミルク蒸しパン。ふわふわ。
自家製卵の黄身と白身をひっくり返して、それにトリュフを詰めたもの。ティースプーンの上にのっていて、一口でペロリといっちゃうのに、もったいないほど手が込んでいます。
ブラッディ―・マリーならぬ「ブラッディ―・”マール”」。クラッカーにのっているのは”うに”のペースト、グラスの中身は”うに”の冷静スープと、まさに”うに”づくしの一品。うにを使っているから”マール”(スペイン語で「海」の意味)。だじゃれです。
いかのヌードル。右上の丸いのはいか墨のコロッケ。スプーンにのっているのは「とびこ」です。いかヌードルは、ピンセットみたいなのを箸のように使って食べます。アイデアのヒントは、函館のいかそうめん?
香草のクリーム&オイルの上にロブスターの身がのっています。上の緑色は、見た目どおりアサツキです。ロブスターはびっくりするほど、ぷりっぷり。
白玉ぜんざい。・・・ではなく、「野菜とアンチョビとイベリコ豚のシチュー」。白玉だんごみたいなのは、バスク特産の「イディアサバル」とよばれる羊のチーズ(だったと思う。もういろいろありすぎて、このあたりにくると、何が何だか・・・)
バスク名物の「ココチャ」。ココチャとは、タラやメルルーサなどの魚のあごの下にある身のことで、当たり前ですが魚一匹から一切れしかとれません。なのでこれは、魚三匹分。ゼラチンたっぷり、な食感。
仔鳩のロースト。きのこ、エシャロット、玉ねぎを使ったソース(デュクセルソースとかいうらしい)と、カリフラワーのピューレ。他の料理もそうですが、盛り付けの芸が細かいこと、細かいこと。
そして、ようやくデザート。意外とシンプルな果物とシャーベット。奥に見えるジンジャーのかき氷と一緒に口の中に入れます。かき氷は、まんま”生姜”の味です。
もうシメか、と思いきや、デザートがさらにもう一品。チョコレートとヘーゼルナッツのデザート、ローズマリーのアイスクリーム。
そして最後の茶菓子。おしゃれに言うとプティフール。見た目はまるで理科室の鉱物標本。敷いてある土みたいなのは、カカオの粉。
シェフのエネコ・アチャ氏。若干38歳にして、数々の巨匠たちをおさえてのヨーロッパナンバーワンシェフ!すべてのテーブルに挨拶に来てくれました。何だか怪訝そうな顔をしていますが、写真のせいです。実際はとても温和で、腰の低さはこちらが恐縮してしまうほどでした。
どの料理も、見たことない、食べたことないものばかりで、ここまで来るとレストランというよりはもうテーマパークの領域!(もちろん、褒め言葉です)でも、さすが世界中が評価するレストラン。味の組み合わせが絶妙で、見た目だけでなく、当たり前ながらどれもちゃんと美味しいのです。バスクに来て、ぜひ一度は体験してみてください。
YH
話題の3つ星レストラン「アスルメンディ」に行ってみた 【ビルバオ】 ~その2~
2015-07-07
最新記事