ミリタリー・タトゥー
イングランド、ウェールズ、北アイルランドなどと共にイギリスを構成するスコットランドの州都であるエジンバラは、世界遺産に登録された中世の雰囲気を色濃く残す美しい町並みを有する都市です。
カールトンヒルや、博物館・美術館など数多くの観光地を有するエジンバラの町の南側、旧市街には、小高い岩山があり、その上には歴代のスコットランドの王が住まいとした、スコットランドの歴史と共に歩み続けたエジンバラ城があります。
このお城では、毎年、8月から9月にかけて、壮大な夏のイベント「エジンバラ国際フェスティバル」が開催されます。1947年より開催されたこのイベントでは、音楽や演劇など、さまざまな芸術分野においての一流の芸術家たちによる公演などを行う多くのイベントが開催されます。
そして、それらのいくつかのイベントの中でも、特に人気となっている祭典の一つが、「ミリタリー・タトゥー」です。フェスティバルの期間中、毎夜行われるミリタリー・タトゥーは、スコットランドの伝統を感じることもできるイベントとなっていて、これらの華やかなイベントを楽しむために、毎年、多くの観光客がこの地を訪れています。
見どころ
イギリスのスコットランドの盛大な夏の祭典「エジンバラ国際フェスティバル」で行われるイベントの一つ「ミリタリー・タトゥー」は、1950年、国民への活気付けを目的に始まり、世界40カ国以上が参加しながら、現在まで開催され続けている、人気のイベントです。
エジンバラ城の前に広がるエスプラナード広場では、およそ1万席にも及ぶ、数千の席が並べられ、ライトアップされたエジンバラ城を前に、スコットランドの伝統的な衣装であるタータンチェックのキルトに身をまとった軍隊が、整然と素晴らしいパレードを行ったり、様々な国のゲストがショーを行ったりします。
ミリタリー・タトゥーの最大の見どころとなっているのが、イベントのオープニングとして毎夜見ることができる、およそ250人の軍人たちによる、バグパイプの演奏をしながらの行進で、その光景は圧巻です。
かつては、軍隊の出陣時や、勝利の帰還時、戦争で亡くなった軍人たちを葬る際に、その音色を響かせたバグパイプは、軍隊を呼び出す時の合図として使われた「タトゥー」という名で呼ばれています。「ミリタリー・タトゥー」というイベント名にもその名が付けられていますが、その音色と共に楽しむことができる素晴らしいパフォーマンスパレードは、バックにあるライトアップされたエジンバラ城の姿と合わせて、イベントを盛り上げ、華やかな光景を見せてくれます。
さらに、夜も深まってくると、盛大な花火も打ち上げられ、こちらも見どころの一つとなっています。