スペイン トマティーナの観光・見所について

トマティーナ

トマティーナ

トマティーナは、スペインのブニョルで行われるお祭りで、参加者がお互いにトマトを投げ合ったり、トマトのピューレの中にどっぷりと浸かるなどして楽しみます。毎年8月の最終週水曜日に開催され、世界中からたくさんの人が集まって、平時は静かな町が賑わいます。
トマティーナは、1945年の最終水曜日に始まったとされています。数人の若者がパレードに参加した際、野菜売りのスタンドの前で野菜を投げ合う喧嘩をはじめ、他の参加者たちもそれに加わり、警察が介入する大きな騒ぎとなりました。その後、トマトを投げ合う喧嘩は恒例化し、8月の最終水曜日に行われるトマティーナとして定着していきました。しかし、年々ヒートアップしていく喧嘩を懸念し、1951年にトマティーナは禁止されてしまいます。しかし、それでも続けられたため、1957年に再度禁止令が出されました。しかし、1959年には明確なルールが制定され、再び行われるようになりました。

見どころ

スペインのブニョルで開催されるトマティーナは、お祭りの当日だけでなく、前夜祭も楽しみの一つとなっています。町には移動遊園地や屋台などが出て、多くの人が町に繰り出してダンスやお酒に興じます。また、トマティーナの開催地に面している家や商店は、家が汚れないようにビニールシートで覆うなどの前準備を行います。
トマティーナで最初に行われるイベントは、石鹸を塗って滑りやすくした木の棒の先につけられた生ハムを取るパロ・ハボンです。せっかくよじ登っても、上から水をかけられたりしてなかなかハムを手にすることができず、参加者は悪戦苦闘する姿は、面白い余興となっています。
誰かがハムを獲得すると、トマティーナのスタートの合図となり、トマト投げが始まります。トマトを満載したトラックが町を走ります。参加者は、トラックにひかれないように注意する必要があります。トラックに積まれているこれらのトマトは、あまり手をかけずに安く育てられたお祭り用のトマトです。
参加者は、飛び交うトマトから防御するために、ゴーグルを装着することが奨励されています。また、洗い流しやすいように、水着を着用する参加者もいます。約15万個、40トンものトマトが使用され、お祭りが終わるころには、街はトマトの真っ赤な色で染まり、トマトのプールのようになっている場所もあります。
号砲の合図によってトマティーナのお祭りは終了し、その後は、放水車が町を洗浄します。