ドイツ 司教館(レジデンツ)の観光・見所について

司教館(レジデンツ)

司教館(レジデンツ)

司教館(レジデンツ)は、ドイツのウンターフランケン、ヴュルツブルクにある宮殿です。オーストリアと南ドイツのバロック様式を代表するヨハン・ルーカス・ヴォン・ヒルデブラントとマクシミリアン・ヴォン・ウェルシュとともに、フランス様式の追随者であるロバート・デ・コットとジェルマン・ボフランドが建設に関わりました。1720年に、司教領のヨハン・フィリップ・フランツ・ションボーンとフレデリッヒ・カール・ヴォン・ションボーンに委任されたバルタザール・ノイマンが設計の総指揮をとり、1744年に完成しました。ベネチア人の画家のジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロが、息子のドメニコとともに、建物のフレスコ画を描きました。
司教館(レジデンツ)は、ナポレオンによって、「ヨーロッパで最も素晴らしい牧師館」と称されました。第二次世界大戦で大きな被害を受けましたが、1945年以降修復が進められています。
また、1981年には、ユネスコ世界遺産に登録されました。

見どころ

ドイツのヴュルツブルクの司教館(レジデンツ)の見どころは、外観と内装を含む美しい建築美です。
大階段はバロック様式で作られており、正式なレセプションルームの一部として重要な役割を果たしています。ヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカの4つの大陸のフレスコ画が描かれており、それぞれの大陸には特徴的な地形や動物、女神などが描かれています。
新古典主義建築のホワイトホールは、アントニオ・ボッシのスタッコ装飾によって満たされています。明るいグレーの背景に白いスタッコ装飾は、典型的なバロック様式の装飾です。
インペリアルホールの壁は、スタッコ装飾に赤・白・黄の大理石で陰影がつけられています。天蓋は白く塗られ、金のスタッコ装飾が施されているほか、ヴュルツブルクの教区の歴史を示すフレスコ画が描かれています。
南と北のアパートメントにおいて、最も装飾が施されているのは南アパートの部屋にあるミラーキャビネットです。壁全体が鏡のパネルで作られており、鏡絵による装飾や、金の床に刻印がされるなど、様々な装飾があります。
司教館(レジデンツ)は要塞都市の中に建設されたため、庭も要塞内に作らなければなりませんでした。そのため、要塞の壁を利用して、特別な地形を作り出しています。西から東へ向かい壁に至るまでは、上り坂になっています。司教館(レジデンツ)に近い場所には、フォーマルなバロック様式の庭があり、離れた場所には、森や草地のあるイギリス庭園が造られています。