ヌエボ橋
スペイン南部に位置するアンダルシア州にある都市ロンダは、海抜739メートルの断崖絶壁の上にある台地に広がる町です。周囲を山に囲まれた、その奇異な立地と町の美しい姿を楽しむために、世界中から多くの観光客が訪れています。
この町を旧市街と新市街の2つに分けるのは、グアディアーロ川の支流であり、タホ谷を流れるグアダレビン川で、これがタホ・デ・ロンダという渓谷にあたります。そして、この渓谷に架けられているのが、ロンダの町のシンボルにもなっているヌエボ橋です。
1973年に建造されたヌエボ橋は、「新しい」という意味を持つ「ヌエボ」という名が付けられています。この新しい橋ができる前にも、1735年に建造された橋がありましたが、完成後半年ほどで壊れてしまったということがあったため、新しく建造されたヌエボ橋は、慎重に長い年月をかけて造られました。現在も頑丈にその姿を残すヌエボ橋からは、周辺の美しい絶景を楽しむことができます。
見どころ
スペインの人々もその美しさを讃える町ロンダの見どころとなっているのが、町のシンボルとして知られる、町に架かるヌエボ橋で、この橋から見える町の光景と絶景こそが、この町の人気の理由の一つとなっています。橋から町を見渡すと、まるで天空に存在するかのような、絶壁の上に広がる町の姿が一望でき、その姿はまさに圧巻です。
橋の上から望む景色のみならず、橋の脇にある谷底に降りる小道の途中や、下りきって橋のふもとから見上げる風景もまた、橋上からの光景とは異なる魅力的な風景を見ることができ、必見のポイントとなっています。谷底への下り道では、見上げる景色だけではなく、その途中で、水路を目にしたり、滝壺を見ることができるなど、その行程も楽しむことが可能です。
谷底から橋までの高さは100メートル近くもあり、上から見ても下から見ても絶景となっていますが、特に、上から覗き込むと、その想像を超えるスリリングな光景と迫力に驚かされます。
また、この橋や、橋から望む町の風景は、季節や時間で、それぞれに見ごたえのある魅力的な姿を見せてくれます。日が沈み、周囲が暗闇に包まれる頃になると、夜のライトアップが始まり、昼の間に見せる絶壁の岩肌の茶けた風景から一変し、美しく幻想的な雰囲気に姿を変えた美しい風景を見せてくれます。春先の2月頃には、この絶壁に、桜にも似たアーモンドの花が咲き乱れ、華やかにロンダの町や絶壁の岩肌を彩り、必見の美しい光景を見せてくれます。