スペイン パルタル庭園の観光・見所について

パルタル庭園

パルタル庭園

スペイン南部の都市グラナダはイスラムとキリスト文化の入り混じる独特の文化が残される町です。
グラナダには世界遺産にも登録されている歴史あるアンブラハム宮殿が有名ですが、その中でも最も美しい景色と評判なのがパルタル庭園です。パルタル庭園は、貴婦人の塔、ユフス3世の宮殿跡地、王女の塔などの観光スポットが多く、歴史や小説に縁ある地としても世界中からの観光客に人気があります。貴婦人の塔には5つのアーチを持つ柱廊(パルタル)があり、パルタルが出産という意味でもあることから、女性のために設けられた庭園といわれています。
庭園内にはイスラム文化の象徴でもある六芒星を象った庭木や花壇、パティオなどがあり、イスラムの繊細なタイル細工なども様々な場面で巡り会え、この地ならではの観光を楽しめます。
地中海の気持ちの良い青空と木々の緑のコントラストも美しく、記念写真を撮影したり、ゆっくりと散策しながらスペインの歴史に触れるにはぴったりの観光スポットです。

見どころ

パルタル庭園の開花シーズンには庭園のあちこちで色鮮やかな花が咲き、観光客の目を楽しませてくれます。
入り口すぐにあるサンタマリアナ教会は、他の地で見かけるキリスト教会とは違い、イスラムのモスクを改装して建築されたため、グラナダの地らしい教会となっています。
撮影スポットとしても人気の高い貴婦人の塔の前には、緑に囲まれた大きな池があり、イスラム文化の栄えた時代には大ハーレムとして350人もの美女たちが水浴をびしたり、おしゃべりに興じたりと華やかな場でもありました。貴婦人の塔の南側にユフス3世の宮殿がありましたが、現在は浴槽や二つの水槽などの住居の跡が残されています。
パルタル庭園は、イスラムの美しいタイル細工や装飾は見事なものですが、イスラム教徒たちは他ヨーロッパ諸国よりも早く下水道の施設を導入していたといわれていて、散歩の途中に水路や配管施設、トイレの跡地などのユニークな遺跡に巡り会えるのも魅力の一つです。
また、王女の塔は、アメリカ人作家、ワシントン・アービングがグラナダの歴史や伝承をまとめた「アルハンブラ物語」にも登場し、日本人観光客からも人気となっています。言い伝えでは、嫉妬深い王から囚われの身となってしまう美しい三人の王女が、捕虜となった3人のキリスト教徒の騎士たちと恋に落ち、駆け落ちするというなんともロマンチックなお話。末娘は悩んだ末にこの塔に残り、孤独な生涯を終えてこの塔のどこかに埋葬されているという伝説もあります。

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