バレンシアの火祭り
スペインのバレンシアは地中海に面した都市で、バルセロナ、マドリードに次ぐスペイン第3の都市と言われています。温暖な気候と美しい街並み、地中海から揚がった新鮮な魚介類で作られた料理は絶品で、バレンシアはパエリア発祥の地といわれています。世界遺産に登録されている建造物群もあり、中世の街並みと現代の新しい文化が融合した街です。サッカーの強豪チームの本拠地でもあり、サッカー観戦の楽しみもあります。世界的に有名なバレンシアの火祭りはファジャスと呼ばれ(正式名称はサン・ホセの火祭り)、スペインの3大祭りのひとつとして多くの観光客が訪れています。この火祭りは大工職人だったイエス・キリストの父であるサン・ホセの日に大工職人が古い道具や木材、木屑を燃やしたことが起源とされています。
見どころ
バレンシアの火祭り(ファジャス)は、3月19日のサン・ホセの日に大工職人が古い道具や木材を燃やしていた際に、張手の人形を投げ込まれたことから現在の祭りへと発展していきました。この張手人形は「ファリャ」と呼ばれ、その大きさは大小様々です。地区ごとにファリャが制作され、中には30メートルを超えるほどの大きさのものが作られることもあります。毎年600ほど作られるファリャが3月19日の夜にすべて焼き払われるのがこの祭りの最大の見どころになっています。最も大きなファリャが焼き払われる20日の深夜になると、打ち上げ花火や仕掛け花火にも火がつけられ、炎がまばゆいばかりに燃え盛ります。人々はこの祭りで春の訪れを盛大にお祝いします。花火と炎だけではなく、民族衣装を身にまとった人々による献花のパレードやたいまつを持った悪魔の衣装をイメージした人々によるパレードも見どころです。