ポルトガル 発見のモニュメントの観光・見所について

発見のモニュメント

発見のモニュメント

ポルトガル・リスボン市西部のテージョ河畔は、インド航路を発見したヴァスコ・ダ・ガマが出航した地として知られていますが、河岸中程で河口にせり出すように建っているのが発見のモニュメントです。もともとは1940年の国際博覧会のシンボルモニュメントとして、建築家コッティネッリ・テルモと彫刻家レオポルド・デ・アルメイダによって制作されましたが、劣化が激しくなり、1960年にエンリケ航海王の没後500年を記念して、コンクリート製の現在のものに建て変えられました。高さ52メートルの建物の内部にはリスボンの歴史を展示したスペースがあり、屋上の展望台にはエレベーターで上ることもできます。建物の外側の一部は15世紀から16世紀頃に大航海の主力船だったキャラベル船の形を模していて、船首にはエンリケ王が帆船を胸に抱え河口を見つめるように立っています。王の後方には同じように大航海時代を彩ったフェルデイナンド・マゼランやフランシスコ・ザビエルなど32人の偉人たちが壁の両側に立ち並んでいます。

発見のモニュメント1

見どころ

発見のモニュメントへは、リスボン市街地を走るトラムかバスに乗って行くのが便利です。ベレン地区のジェロニモ修道院で降り、そこから歩いて10分ほどかかります。正面広場に到着してまず驚くのが、広場全体がモザイクで敷き詰められていることです。建物の中に入りエレベーターで屋上まで上がってみると、展望台からは360度の景色を見渡せます。今から500年も前に、テージョ川河口の先に広がる大西洋から多くの航海船が出航していきました。正面広場のほうに視線を移すと、実は世界地図だったことが分かります。下に降りてもう一度確かめてみるとポルトガルが大航海時代に到達した年代が地図の中に示されています。日本の到達年は「種子島に鉄砲伝来」の1543年ではなく、ポルトガル船が豊後に漂着した1541年となっているのが両国の歴史認識の違いを表していて興味深いです。建物の外側には大航海時代に活躍した人物が並んでいます。モニュメント東側、後ろから二番目に手を合わせてひざまずいているのが、日本にキリスト教を伝来したことで有名なフランシスコ・ザビエルです。