ベレンの塔
ベレンの塔はリスボンのテージョ川沿岸、ベレン地区にある、バスコ・ダ・ガマのインド航路発見を記念して建てられた塔です。1515年から1521年にかけて、マヌエル1世の命により建造されました。ベレンの塔には監視塔が設置されており、テージョ川河口を敵から守る要塞として、同時に国防の最前線としての機能として非常に重要な役割を担っていました。さらに大航海時代ではポルトガルの玄関口としても活用されていたのです。ベレンの塔はマヌエル様式によって作られており、リスボンのジェロニモス修道院とベレンの塔の構成資産として世界遺産にも登録されています。外観は非常に迫力があり、塔からはテージョ川を眺めることも出来ます。
見どころ
大航海時代、リスボンからは新大陸を目指して多くの人々が船に乗って大海へ出て行きました。当時日本では戦国時代で、ポルトガル人によって鉄砲が持ち込まれ、日本にも大きな影響を与えています。テージョ川の河口には16世紀初頭に建設されたベレンの塔があり、リスボンの見どころのひとつです。かつては要塞であり、内部に入れば、航路に向けられた数々の大砲を見ることができます。敵を威嚇するためだけではなく、歓迎のためにも大砲は打ち上げられていました。天正少年使節団がリスボンに入港をした際にも歓迎の号砲が鳴り響いたとされています。ベレンの塔の横には帆船のイメージで作られた発見のモニュメントがあり、そこも見どころになっています。英雄であるエンリケ航海王子が先頭に立っており、バスコ・ダ・ガマ、マゼラン、フランシスコ・ザビエルなど、歴史の教科書でもおなじみの面々が彫刻として海の彼方を見つめています。モニュメントの下には巨大な方位盤があり、ポルトガルが様々な地を発見した時の年号が刻まれていますので、歴史に興味がある方にはおすすめです。