ピラ砂丘
ラ・テスト=ド=ビュックは、フランスのランド・ド・ガスコーニュ地方の最小自治体(コミューン)です。この地域のコミューンとしては最大規模を誇り、南部にカゾー湖という湖をもちます。紀元前8世紀頃から人が住んでいた記録がありますが、海からの風による浸食がはげしく、農業にも適していない土地でした。1835年にカゾー運河が完成し、あわせて松の植林が行われたことで海からの浸食が緩和され、1841年に鉄道が開通すると農業、観光業の道がひらけました。その後、豊かな海を利用したカキの養殖等の産業が発達します。このコミューンの西側に位置する南北に細長いピラ砂丘は、人気の観光スポットです。現在でも、砂丘からの浸食は続いています。フランスの地域圏急行輸送(TER)のアルカション駅からバスでアクセス可能な場所で、海水浴やパラセーリングも楽しむことができるスポットです。
見どころ
ピラ砂丘を覆う松の林は、ラ・テスト=ド=ビュックの浸食を防ぐために人工的に植えられたもので、ランドの森と呼ばれています。広大な松林の中に砂丘が松林を襲うよう存在しています。砂丘は早いときには年100mも陸側へ成長しており、砂に埋もれた別荘や道路も見ることができます。砂地の層はボルドーまで続いており、良質なワインのもととなる葡萄に最適な水はけを実現しています。砂丘の縁には大きなコンクリートの人工物が築かれています。これは、第二次世界大戦時にドイツがフランスを占領した折に砲台としてたてられた建造物の残骸で、現在はそのまま放置されています。砂丘の高さは一番高いところで110m以上あり、日本の鳥取砂丘と比較すると、広さでは劣るものの、高さではピラ砂丘が上です。砂丘へは、砂地を登っていくこともできますが、階段も設置されています。海を眺めると、砂地の島が見えます。砂地のため潮の満ち引きで形が変わる島で、見るたびに違う趣を楽しむことができます。砂丘から海に入ることもできるため、海水浴を楽しむこともできます。また、パラグライダーや、マリンアクティビティといったレジャーや、夏はキャンプ、冬は雪が積もれば、砂丘でスノーボードやスキーも可能です。砂丘はフランス側から望む大西洋には西日が落ち、夕方には夕日に染まる海を眺めることができます。
ボルドー発 ボルドー・ブラン -ピラ砂丘と牡蠣の産地アルカッション シャトー訪問
大西洋を見下ろすピラ砂丘、牡蠣の名産地アルカッションなどのボルドー郊外の見所と、ワインの試飲をお楽しみいただきます。