ビオット旧市街
南フランスにあるビオットは、ニースとカンヌの間にあり、アンティーブと近接する小さな村です。古き良きフランスの歴史が続く風景と、20世紀から始まったガラス工芸とキュビズム画家のフェルナン・レジェの美術館が有名で、近隣にあるリゾート地として名高いカンヌやアンティーブとはまた異なる雰囲気を持つ、知る人ぞ知る村です。ガラス工房とレジェ美術館へのアクセスは、夏は無料のシャトルバスが運行しています。ビオット旧市街は、コートダジュールの海岸線から、4km程行った標高約200mの小高い丘にあり、車が通れない道には、カラードと言う昔ながらの石畳が敷き詰められています。
見どころ
ビオット旧市街は落ち着いた佇まいながらも、気取らない昔ながらのお洒落でフランスらしい世界観がそこにあります。旧市街地は1時間ほどで散策でき、サン・セバスティアン通りには、カフェやレストランが立ち並びます。また、教会に近いアルカド広場に面したレストランは、美味しい南フランスの家庭料理が数多く提供されています。観光スポットとしては、村から少し出たところに、Verrerie de Biotガラス工房があります。その繊細で光にあたるとより映えるガラス細工は非常に有名で、ビオットに訪れた観光客はほぼこのガラス工房と、美術館を巡ります。また、Verrerie de Biotガラス工房は、工場の様子も見学する事が出来ます。1955年にビオットの土地を購入し、その一ヶ月後に急死したレジェ。そのレジェの死去により、未亡人となったナディア・レジェと、新しい夫の尽力により、1960年そのレジェの購入した土地に開館し、後にフランス国家に寄付され、国立となったフェルナン・レジェ美術館は、キュビズムらしく、外観から奇抜な作りです。開館の際には、パブロ・ピカソや、シャガールらが主催者となりました。美術館では、フェルナン・レジェが芸術家として活動し始めた1904年から、亡くなった1955年迄の生涯の作品が展示されています。