シャンボール城
シャンボール城はパリから南西部に位置する、フランスロワール・エ・シェール県のシャンボールにあります。フランソワ1世のために建てられたこの城は、古典的なイタリア構造にフランス中世の様式を取り入れた「フレンチ・ルネサンス様式」の城で、あのレオナルド・ダ・ヴィンチもこの城の設計に関与していたといわれています。しかし、統治時代この立派な城にフランソワ1世が滞在したのはわずか7週間ほどといわれており、そもそも狩猟する際の短期滞在用に作らせた城のため、快適性はあまり優れてはいなかったようです。部屋が大きく、開放的な窓や高い天井は暖をとるには不便で、生活に不可欠な食料の調達も、周辺に集落がないため大変だったようです。物流の不便さゆえ当時は調度品は完全に揃っておらず、滞在のたびにわざわざ持ち込んでいたといわれています。フランソワ1世死後、ルイ14世達の手に渡ることになりましたが、城は長く放置されてしまい、普仏戦争の際は野戦病院として使われていました。1930年、城がフランス政府の資産となり、第二次世界大戦終了後しばらくして、ようやく修復が始まりました。
見どころ
シャンボール城の見どころの一つはロワール渓谷最大といわれているその規模です。本丸とそれを囲む4つの塔から出来ているこの城にはなんと440もの部屋、365の暖炉、74の階段が存在します。中でも二重らせん階段は注目すべきポイントの一つであり、この階段を使うと昇る人と降りる人が相手に会うことなく三階まで移動できるようになっています。他にも800以上の装飾柱は圧巻です。内装の素晴らしさの他に外から城を眺めてみると、繊細な造りの屋根が目につきます。これは建設を命じた際コンスタンティノープルの地平線に現れる屋波をイメージして作らせたものです。1981年にユネスコ世界遺産にシャンボールの城と領地が登録されましたが、2000年にはさらに範囲が拡大され、約200キロメートルのロワール渓谷が新たに組み込まれました。城の周辺は森林公園に指定されていて、豊かな自然の中にポツンと佇む城が立派さとどこか寂しさを感じさせてくれます。一時は人がおらず荒れ果て、歴史の陰になっていたこの城も、修復され当時の姿を取り戻すことができました。
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