ドイツ テアティーナ教会の観光・見所について

テアティーナ教会

テアティーナ教会

テアティーナ教会(教区教会聖カエタン)は、1663年に着工され、6年の歳月をかけて完成した、ドイツにおける最高のイタリアンバロック様式と評される美しい教会です。その内部は、水漆喰で塗られ、白一色の荘厳な雰囲気に溢れています。ミュンヘンの中心は、新市庁舎などがあるマリエン広場周辺ですが、テアティーナ教会は、ここからテアティナー通りに沿ってオデオンスプラッツに向かって歩くと、およそ500メートルのところにあります。テアティーナ教会は、皇妃アデレートが、待望の皇太子マックス・エマヌエル(のちのマクシミリアン2世エマヌエル)の誕生を祝って建てさせたものです。皇妃がイタリア出身であったため、彼女がイタリアの棟梁アゴスチーノ・バレリを選任しました。アゴスチーノ・バレリは、ローマのテアティーナ本山教会を見本として、この教会をローマ風バロック教会様に建立したのです。そして、1690年にスイス出身で、ミュンヘン最盛期バロック建築の代表ともいえるエンリコ・ツカリが、大きな半球型の丸屋根と二つの塔を増設しました。その後、ミュンヘンのあちらこちらで、丸屋根の建造物が作られるようになったと言われています。テアティーナ教会の地下室には、摂政ルイトポルトと皇太子ブレヒトが眠っています。

テアティーナ教会1

見どころ

ドイツの中でも、特に人気があるのが、バイエルン王朝の遺産を感じさせるミュンヘンです。ミュンヘンの中央駅に出ると、多くの人がまず向かうのが、マリエン広場です。この広場周辺には、多くの歴史的価値ある教会などの建築物が集まっているのに加えて、観光案内所があるので(中央駅にも観光案内所はありますが、混雑している場合は、こちらを利用する方が時間の節約になります)、テアティーナ教会に行く前に是非立ち寄りたい場所です。まず、ミュンヘンのランドマークタワーと呼ばれる「聖母教会」は、長さ109メートル、幅40メートルの煉瓦造りの巨大な後期ゴシック会堂本体と、高さ99メートルの二つの塔の構造からなっています。それぞれの色が、赤褐色と緑がかった青色で、そのコントラストと高さから、どこから見てもミュンヘン中央の目印となります。内部の見どころは、内陣の彫刻類やステンドグラスなどです。マリエン広場には、その中央に「マリエンゾイレ(聖母塔)」と呼ばれる大理石の円柱がありますが、これは、1638年にスウェーデン軍撤退を祝って設置されたものです。マリエン広場の東端には、ネオゴシックの旧市庁舎があります。これは、もともと後期ゴシック様式で建設されたものですが、再建されてネオゴシックの力強い外観をしています。広場から少し南へ入ると、ミュンヘン最古の教会である「ペーター教会」が見えます。ここは、聖母教会とともに、市民たちに最も人気のある教会です。内部の見どころは、何よりも画家シュテュバーが手がけた主祭壇と、グラッサー作の教会守護聖人の木彫りです。テアティーナ教会の前には、バイエルン王家・ヴィッテルスバッハの宮殿である「レジデンツ」が建っています。これは、14世紀後半から築城されたものですが、ナポレオンでさえ驚嘆したと言われる、王家800年の絢爛豪華な暮らしぶりを見ることができます。中がとても広いので、見学には十分な時間をとる必要があります。