ドイツ ヴァルトブルク城の観光・見所について

ヴァルトブルク城

ヴァルトブルク城

ユネスコの世界遺産にも登録され、ドイツでも屈指の観光名所として名高いヴァルトブルク城はドイツのテューリンゲン州に存在する史跡です。ゲーテ街道沿いの街アイゼナッハ郊外の山の上にある城で、堂々と周囲を睥睨するかのようにそびえ立つ偉容と漆黒の美しい外観が見る者の目を惹きつけてやみません。その名の由来は中世ドイツの十一世紀、テューリンゲン伯ルードヴィヒ・デア・シュプリンガーが山の頂を眺めながら「待て、汝、私の城とならん」と発した言葉にあるとされ、それを合図に建築が始められたと伝えられています。千年にもわたって風雪に耐え数々の歴史的事件の生き証人となってきたヴァルトブルク城は、ドイツの誇りであり同時にドイツ屈指の観光名所でもあるのです。毎年ヨーロッパのみならず世界中の観光客が押し寄せています。お城に一歩足を踏み入れると、現存している後期ロマネスク様式を代表する十二世紀の建築芸術から華麗な歴史ロマンを感じ取ることができるでしょう。

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見どころ

ドイツのアイゼナッハの街の上にその偉容を誇るヴァルトブルク城は、1067年に建築が始められたと伝えられるドイツ屈指の名城で、ドイツの中世の城塞の中では保存状態が最も良好なことでも知られています。その知名度と人気は抜群で、訪れた観光客の期待を裏切りません。現存する十二世紀の建造物の建築上の歴史的価値も極めて高く、特に現在でも数多くのイベントが催される見事な大広間は有名ですが、それと共に多くの人を魅了しているのが、この城に刻まれてきた歴史的記憶です。ドイツの歴史を語る際にはヴァルトブルク城の名は絶対に外すことは出来ません。この城は難攻不落の要塞であるとともに、多くの歴史的著名人を惹きつけた魅惑の城でもあるのです。テューリンゲン伯の居城であるこの城には数多くの芸術家が滞在し「ミューズの館」とも称されました。この城でヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハの詩が読まれ、ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデによる絶唱が響き渡りました。この伝説として知られる中世歌合戦はリヒャルト・ヴァーグナーの手になるオペラ「タンホイザー」として世界中にその光景が伝えられています。また今でも人々に崇敬されている聖エリザベートが日々を送り、匿われたマルティン・ルターによる新約聖書の翻訳もこの城で行われました。ヴァルトブルク城はルネサンス様式の見事な工芸品や美しい調度品、歴史的価値の高いタペストリーや有名な絵画や彫刻など歴史的芸術品で溢れており、目の肥えた観光客も満足させます。またこの城では演劇やクリスマスマーケット、夏の催しといった観光客を楽しませるためのイベントも積極的に行っており、何度訪れても新しい楽しみを提供してくれます。