マルセイユ
マルセイユは、地中海のリオン湾を臨むフランス最大の港湾都市です。マルセイユの港は、ヨーロッパで一番最初に開かれた港として古い歴史があります。中近東や北アフリカの玄関口であったマルセイユは、今でも様々な国籍の人たちで賑わいを見せます。人口はパリに次いで多く、気候は夏は全体的に乾燥し、冬は温暖で湿潤な地中海性の気候です。
マルセイユ旧港からは丘の上に建つノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院を望み、歩行者ゾーンとショッピングエリアには、史跡も多く点在しています。旧市街は車一台しか通れない細い道が入り組み、市民の憩いの場である公園からは地中海が見えます。都市南東部の海岸線はカランクと呼ばれる景勝地で、セーリングやウィンドサーフィン、パワーボードなどのマリンスポーツが盛んに行われています。サンニコラ要塞とサンジャン要塞に守られた湾には、「モンテクリスト伯」で有名になったイフ城がそびえています。
マルセイユの名物料理は、魚をすりつぶしたブイヤベースというスープです。現在では高級料理になっているこのスープは、元は海から戻った漁師の体を温めるための食べ物でした。また、ナベットという小さな小船をかたどった焼き菓子もマルセイユのお菓子として人気があります。真ん中に切れ目が入っていて、オレンジフラワーの香りがするのが特徴です。他にもアーモンドをふんだんに使ったヌガーも人気で、ショップでは量り売りをしてくれます。
見どころ
パリのリヨン駅から高速列車で3時間、マルセイユの駅に出た途端、真っ青な空と海、頭上をすれすれに飛んでくるカモメに息をのみます。
青い海にオレンジ色の屋根と白い街並み、マルセイユや南フランスに抱いているイメージを体現するならマルセイユの旧港は外せません。ここはこの地のシンボルで、観光の出発点でもあります。街の中心部に位置しており、多くの市民や観光客が集う場所です。エリアも小さく30分もあれば港の端から端まで歩くことができます。港にはヨットやクルーザーが並び、マルセイユらしい開放的な雰囲気を楽しむことができます。港に沿っておしゃれなレストランやみやげ店が並んでおり、また周辺には野菜や果物を販売する店やショッピングエリアもあります。街を歩けば地元の人たちの生活に触れながら観光することができます。
ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院もお勧めの観光スポットです。小高い丘の上に建つこの聖堂は、マルセイユの街と海を360度パノラマで見ることができる絶景スポットです。内部はビサンチン様式のきらびやかなモザイクと縞模様の柱が特徴で、外観のイメージとの違いにインパクトを受けます。ここからはイフ島やフリウル島もきれいに見えます。
ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院から降りてくると、マルセイユ最古の教会サン・ヴィクトール教会があります。興味深い建築様式が見所で、地下には聖堂と墓地があります。