フランス ポン・デュ・ガールの観光・見所について

ポン・デュ・ガール

ポン・デュ・ガール

ポン・デュ・ガールは、フランスの南西部にあるガルドン川に架かるローマ時代の水道橋です。高さ49メートル、長さ275メートルのこの橋は三層のアーチ構造になっており、紀元前19年頃にユゼスの水源からニームへ約50キロの導水路として建設をされました。以来600年以上に渡って飲料水が運ばれ続けてきました。
当時のローマの都市・ネマウススは大浴場などの公共施設で使用する水が不足しており、古代ローマ皇帝アウグストゥスの腹心アグリッパの命令で建設が開始されました。ユゼフからネマウススの標高差は12メートルしかなくガルドン川を渡るため、49メートルもの高さの橋を架ける必要がありました。長さ1キロの平均傾斜24.6センチ、最大65センチ、最低7センチと気の遠くなるような正確さとローマの建築技術の水準の高さには驚愕です。
5年の建設期間には何十万人もの奴隷がかりだされたというポン・デュ・ガールは、当時のアウグストゥスの権力を象徴する橋でもあります。19世紀に入りナポレオン3世の時代に大きく改修されました。

ポン・デュ・ガール1 ポン・デュ・ガール2

見どころ

がルドン川に幅25メートルに渡って架かるポン・デュ・ガールは、今から2000年ほど前にアビニョンの東にある水源地ユゼスから、50キロ離れたネマウスス(現在のニーム)まで水を引くために造られました。最下層、中層、最上層の三層構造からなり、長い年月を経ても壊れずに持ちこたえてきた唯一の三層橋として知られています。三層のアーチは同じ大きさに揃えてあり、積み重ねられた石の大きさも同じサイズに統一されています。同じ部品を大量に作り一気に組み立てる、これがわずか5年でポン・デュ・ガールを完成させた合理的な設計法でした。世界遺産になっているこの橋を遠くから見ると迫力満点で、近くで見ると技術の正確さに目を見張ります。河原に下りて見上げれば、改めてその石の建築物の巨大さと精密さに感動します。また山道を登って一番上の橋まで行くと、上から見た景色は言葉にならないほど雄大なものです。中層は歩いて見学をすることができます。
橋の周辺には博物館と映画館があります。博物館ではローマ水道の歴史を解説しています。映画はポン・デュ・ガールの紹介ですが、どの国の人にでも分かるように言葉は一切用いられず面白いです。
川では水着で日焼けを楽しんだり、泳ぐ人の姿もありのどかな雰囲気です。レストランもありますので、ポン・デュ・ガールの橋を眺めながらゆっくりと食事を摂ることもできます。
アヴィニョンの長距離バスターミナルから40分程度、バスを降りて10分ほど歩くと入り口があります。