フランス オルセー美術館の観光・見所について

オルセー美術館

オルセー美術館

オルセー美術館は、フランス・パリ、セーヌ川のほとりにある、荘厳なたたづまいの美術館です。19世紀の芸術家専門の美術館で、モネやドガなど印象派の画家の作品を多く展示しています。
オルセー美術館は、もともとオルセー駅の駅舎とホテルだった建物です。1900年にパリの万国博覧会のために建設されたものといわれています。しかし、細長い形態の駅舎は狭くて不便だったため、取り壊しの話が浮上しました。しかし、1970年代に、フランス政府によって保存が検討され、新たに美術館として生まれ変わることになりました。そのため、美術館でありながら、大きな時計が壁にかかっているなど、ところどころにステーションの雰囲気が残っています。
オルセー美術館では、2月革命の起きた1848年から、第一次世界大戦開始の1941年の作品が主に集められています。旧印象派美術館だった「ジュ・ド・ポーム」にあった作品も、今現在は、すべてオルセー美術館に引き取られています。ちなみに、19世紀以前の作品を展示しているのは「ルーブル美術館」です。そして、19世紀以降近年までの芸術作品は「ポンピドゥー・センター」に展示されるという風に、パリでは時代によって美術館を変えているのも特徴です。
また、絵画や彫刻などが有名ですが、それ以外にも家具や工芸品、写真やグラフィックアートなど当時の美術やデザイン、流行を知ることができるものがたくさん展示されています。

見どころ

オルセー美術館では、新古典主義からアカデミズムのほか、ミレーやクールベなどで有名な写実主義や自然主義、マネ、ピサロ、モネ、ドガなどの印象派、セザンヌ・ゴッホ・ゴーギャンに代表されるポスト印象派、ルソー、マティスといった20世紀初頭の芸術家の作品も収蔵されています。日本人にとても馴染みのある芸術品を、心ゆくまで鑑賞できる美術館だといえるでしょう。
さらに、オルセー美術館は、素晴らしい展示作品もさることながら、手ごろなサイズであるのも人気の秘訣です。ルーブル美術館ほどの大規模ではないので、半日ほどあれば、館内をすべてを見て回ることが可能です。元駅舎だったユニークな館内は、歩き回るだけでも楽しいと評判です。
そのほかにも、館内には1900年のステーションの面影を残すレストランがあり、伝統的なフランス料理を楽しむことができます。お手軽なランチのほか、本格的なディナーをいただくことも可能です。さらに、お手軽に軽食が取れるオシャレなカフェがいくつかあり、芸術を楽しみながら、のんびりとリラックスするのに最適です。
また、お土産品も充実しているので、19世紀芸術が好きな人は覗いてみるとよいかもしれません。
なお、パリでは「パリミュージアムパス」と呼ばれる、美術館共通パスが販売されています。パリにある別の美術館も見学でき、入場券購入のために並ぶ必要もありません。ミュージアム巡りを考えている人は、購入してみるのもよいでしょう。