オランジュリー美術館
オランジュリー美術館は、フランス・パリにある美術館のひとつです。チュイルリー宮殿からコンコルド広場に行く道沿いに位置しています。
ルーブルなどの大規模なものと違い、とてもこじんまりとした美術館です。ガラス張りの建物は、過去に宮殿のオレンジ温室として使われていたところを改装し、現在美術館として使用されています。
オランジュリー美術館には、印象派やポスト印象派の絵画が展示されています。モネ、セザンヌ、ルノアール、ピカソ、モディリアーニなど、日本人になじみの深い画家たちの作品をみることができます。
中でも、円形の壁面一体に描かれたモネの「睡蓮」は圧巻、まるで「睡蓮」の中にいるかのような錯覚を覚えます。世界中から、この「睡蓮」を見るために訪れる人が後を絶たないことでも知られています。
非常に狭い美術館であるので、ほんの1時間もあれば、すべてを見て回ることができるのも魅力。散歩がてらにフラッと立ち寄れる、身近な美術館でもあるでしょう。
見どころ
フランスにあるオランジュリー美術館では、画商でアートコレクターとしても有名なポール・ギヨームとジャン・ヴァルテールの144点ほどのコレクションをみることができます。ピカソやドラン、ルソーなどの素晴らしい作品が揃っているので、一見の価値ありです。
それから、オランジュリー美術館といえば、「睡蓮」は見逃せません。1927年にこの美術館のために描いたといわれる、クロード・モネの傑作です。「睡蓮」が展示されているスペースまでの長い廊下には、大作が完成するまでの歴史が紹介されています。まずは、これをじっくり読むとよいでしょう。さらに展示室は楕円形になっており、カーブの壁面が特徴、自然光を天井から取り入れられた作りとなっています。そのため、時間や天候など光の当たり具合によって、絵画の印象が変わるといわれています。何度か訪問して見比べてみるのも楽しいかもしれません。
美術館では、日本語の音声ガイドを借りることもできるので利用するのもよいでしょう。小さいながらもお土産が充実しており、「睡蓮」に関する本やアイテムを購入することもできます。
なお、オランジュリー美術館は、「パリミュージアムパス」での入場が可能です。複数の美術館巡りを予定しているなら、購入するのもよいでしょう。
パリに行ったら美術館を訪問してみたいけれど、あまり時間が取れない人にお勧めの美術館でもあります。芸術鑑賞のあとは、すぐ出たところに広がるチュイルリー公園を散歩して過ごすのもよいでしょう。