コルマール
コルマールはFranceの東部、アルザス地方にある、まるでおとぎの国のような町並みを持つオーラン県の県庁所在地です。
この美しい街は、かつて神聖ローマ帝国の統治下に置かれた街であり、ローマ帝国の時代には、コルンバリウム(鳩小屋)の意味の名前で呼ばれていました。そしてその後は、自由都市としての資格を13世紀頃に手に入れ、1354年にアルザスの10都市が結んだ十都市同盟にも参加しました。
このエリアは現在はフランスですが、元々はドイツ語圏であり、フランス革命の際に1971年の地方区分の際にフランス領となりました。そしてその後の普仏戦争でフランスがプロイセンに敗北を喫した際に、この街はそのままドイツに編入されることとなりました。1981年に再びこの地はフランス領となりますが、第二次世界大戦の勃発でフランスがドイツに降伏したことに伴い、再度ドイツ領へと編入されています。そしてようやく、第二次世界大戦後のナチスの崩壊で、この場所はフランス領へと落ち着くことになりました。
見どころ
コルマールの見どころといえば、なんといってもその美しくもメルヘンチックな、お伽話から抜け出てきたような町並みでしょう。中世の木枠でつくられた建築物はコロンバージュと呼ばれ、ドイツ文化の影響を色濃く残す建物が街中を埋め尽くしています。
日本の名作アニメ、「ハウルの動く城」の中に登場するソフィーが住む街も、この場所がモデルになったと言われています。
そしてこれらのメルヘンチックな建物に囲まれた街を歩けば、窓辺は可愛らしくも美しい花々で彩られ、まるで童話の世界に迷い込んだような錯覚にさえ陥ります。
またこの街は水路も非常に発達しており、街中に縦横無尽に運がが貼り巡り、その水辺には美しい建物が映りこんでいます。そしてこの美しい運河により、この場所は小さなベニスとも言われています。
また街のあちこちにある商店の看板も魅力的で、その家業を象った看板は、一見の価値ありです。
またクリスマスシーズンともなれば、美しい街並みにまばゆく幻想的なイルミネーションが光輝きます。
そのほかにも、ドイツ圏特有のソーセージ料理や、ザワークラウトなどの料理も魅力です。ベッコフというこの場所の名物料理は、かつて家庭の主婦が毎週月曜日に手仕事で行なう洗濯の大仕事に備えるために作られた料理だと言われています。