ヘルシンキ
北欧の国フィンランドの首都であるヘルシンキは、広さが約210平方キロメートル、人口は約60万人です。バルト海に面した港町で、日本の首都東京に比べると、広さも人口密度もぐっと少なく、のんびりと穏やかなムードが漂います。
重厚な古い石造りの街並みが広がり、街の建物には景観を守るために高さ制限があるため、高層ビルはなく調和のとれた街並みが自然と調和しています。
南北に長い国、フィンランドの中でも南に位置するため、北極圏のように一日中日が沈まないといったことはありませんが、日本よりも高緯度の国なので、朝晩は冷え込みます。また冬の季節は夕方になると完全に暗くなりますが、夏は9時でも明るいという気候です。春先でも日本の真冬並みの防寒対策が必要です。
食べ物は、ライ麦などの全粒粉が好まれ、パンも全粒粉のザラザラとした食べ応えのあるものがほとんどです。名物はコケモモやブルーベリーなどのベリー類で、市場でもよく見かけ、ジャムなども好まれます。
見どころ
フィンランドのヘルシンキは、とてもコンパクトな街並みなので、ほとんどの観光施設に徒歩やトラムで簡単にアクセスできます。
街のシンボルといえば、街の中心であるヘルシンキ中央駅から徒歩5分のヘルシンキ大聖堂です。1800年代に建設が始まった青く丸い屋根と真っ白な外壁が特徴で、聖堂前の階段は市民や恋人の憩いの場として愛されています。短い夏は日光浴をしながらアイスクリームを食べる人でいっぱいになります。隣接した元老院会館から仰ぎみる大聖堂が最も美しいとされます。なお、大聖堂の青と白はフィンランドの国旗の色と同じで、そういった理由からも愛される聖堂です。
その大聖堂から歩いてもいける丘の上にそびえ立つのが、もう一つのランドマーク、ウスペンスキー寺院です。北欧では最大規模のロシア正教の教会です。ロシア正教の教会建築の特徴である玉ねぎ型の屋根が金色に輝き、豪華絢爛な彫刻やイコンで内部が装飾され、質素で清楚なヘルシンキ大聖堂とは対照的な美しさを見せます。
また、この町は映画「かもめ食堂」のロケ地になったことから人気が出た街でもあり、そのロケ地の一つエテラ港の市場は、新鮮な魚や野菜、フルーツからお土産にできそうな地元の工芸品や手作りの品々であふれます。
市場の前の港からフェリーにのって15分、スオメンリンナは世界遺産に指定された島々です。もともとはロシアと戦うための砲台や潜水艦が、現在でも数多く残されています。