ホフブロイハウス
ホフブロイハウスは、1589年にバイエルン候ウィリアム5世によって造られた最も歴史ある醸造所のひとつです。
当時ミュンヘンには不純物の混じった粗悪なビールしかなく、美味しいビールを飲むためにはアインベック市のビール組合からアインベック・ビールを高額な料金を支払って取り寄せるしかありませんでした。そこでウィリアム5世はバイエルンでも良質なビールを作るためにアインベックから醸造技師を呼び、アインベック・ビールと同等の美味しいビールを作るためにホフブロハウス(宮廷醸造所)を創設、見事にアインベック・ビールに近づくビールの醸造に成功しました。ミュンヘンで作られたアインベックビールは「ボックビール」と呼ばれ、1610年以降には一般民衆へもビールの販売が行われるようになりました。
現在のホブフロイハウスは様々な種類の樽生ビールやソーセージの他、生バンド演奏や伝統的なダンスなどのイベントが行われ、ドイツの陽気な雰囲気を堪能できる「観光地」として人気となっています。
見どころ
【伝統的なビール】創設時に初めて作られた伝統的なダークビールは、ほのかなキャラメルの香りと切れの良い深い味わいです。またウィリアム4世のビール純粋令によって200年もの間一部でしか飲む事を許されていなかった小麦麦芽のヴァイスビールや、バランスの良いオリジナルラガービールも人気となっています。
【1リットル大ジョッキ】かなりどっしりとした重みのある1リットルビールジョッキは、飲み干した時の達成感が爽快です。何人かで分け合ってその大きさを楽しむ事もできますので、ホフブロイハウスの思い出作りにお勧めです。
【ヴァイスブルスト】ミュンヘン名物のヴァイスブルストは鮮度が命のため、本場でしか味わえない一品ともいえます。樽生のビールにぴったりの味わいで人気メニューとなっています。
【夏季限定ビアガーデン】ビアホール内の装飾も美しいですが、夏には一階の中庭がビアガーデンとなり、緑豊かな木陰の中でビールを楽しむ事もできます。
【オクトーバーフェスト】200年近くの歴史を持つ世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」では、期間中42ヘクタールにも及ぶ広い会場にミュンヘン市内の醸造所だけが集い、巨大なビアホールとなって多くの観光客が訪れています。2007年にはホフブロイハウスが1万人も収容できる巨大なテントで伝統的ビールを販売し、話題となりました。オクトーバーフェストでは移動式遊園地や様々なアトラクションも用意され、ソーセージやデザートの屋台が軒を連ねます。