ニュルンベルク
ニュルンベルクは、ドイツバイエルン州の北にある人口50万人を越える都市です。バイエルン州第2の都市で、この地方の経済・文化の中心地になっています。市内を14キロにわたって流れるペグニッツ川の両側に街が広がり、旧市街地では川は運河化されています。
ニュルンベルクは、すでに中世の時代からいくつもの交通路がありました。20世紀には空港や港の新設、たくさんの遠距離道路が作られ、現在でも重要な交通の要の場所として発展しています。
この街は、戦前にはナチス党大会が行われた場所で、第二次世界大戦では連合国の爆撃で街の90%近くが破壊されました。戦後はニュルンベルク裁判の舞台となったことで世界的に有名な街です。その後街は復興され、当時の石畳の坂道やレンガ色の街並み、お城や教会など、中世のロマンティックな街並みが再現されています。
再建されたニュルンベルクには、ニュルンベルク城をはじめさまざまな歴史的建造物が残されています。音楽が盛んな街、おもちゃの街としても有名で、楽しめる観光スポットが盛りだくさんです。
この街の名物料理はニュルンベルガーというソーセージです。このソーセージは豚肉にマジョラムがたっぷりと練り込んであるのが特徴で、この街のほとんどの料理店でいただくことができます。その他にはちみつやシナモンなどの香辛料をいっぱい使ったレープクーヘンという焼き菓子も、この地方独特のお菓子として親しまれています。
見どころ
ニュルンベルク城は、この街のシンボルともいえる建造物です。「カイザー(皇帝)のおわす城」だったのでカイザー・ブルク城ともいわれています。もともとは神聖ローマ皇帝の居城として12世紀に基礎が築かれ、15世紀から16世紀に現在の形になりました。皇帝専用の二重構造の礼拝堂や、深さが60メートルもある井戸は見ものです。城内に併設されている博物館で、中世の武器やお城の変遷がよく分かる展示がしてあります。またこのお城の敷地内には、旧市街地の眺めが素晴らしいテラスがあるのでお勧めです。
ニュルンベルクのメイン通りにある聖ローレンツ教会もこの街のシンボル的教会です。内陣がハレンキルヘというホール型の造りで、荘厳な外観には圧倒されます。ゴシック建築で造られた教会で天井が高く、吊り下げられている「受胎告知」のレリーフは見応えがあります。立派なパイプオルガンを備えており、バラ窓をはじめステンドグラスから差し込む光が心を落ち着かせます。
シェーナー・ブルンネン(美しの泉)も人気の観光スポットです。中央広場の北西部にある17メートルの高さの金色の塔です。塔にはめ込まれている像は写実的で見飽きませんし、楽器を抱いたかわいらしいキューピットがちょこんと座って訪れる人をお出迎えします。塔をぐるりと囲んだ柵には金色のリングがはめ込まれており、このリングを3周回せば願い事が叶うという言い伝えが残っていることで人気があります。